塗るぜいたく、パンのお供
何でもランキング
本場・欧州産が上位
手間をかけず、いつもの朝食のパンをぜいたくに――。ひと塗りで味わいを広げてくれるパンのお供をランキングしたところ、パン食文化が根付く本場、ヨーロッパからの輸入品が上位を占めた。
1位の「クレーマ・ジャンドゥーヤ」はイタリア製のチョコレート味のぺーストで、濃厚なチョコの風味と香りが楽しめる。一般的なジャンドゥーヤはナッツの含有量が10~30%程度だが、こちらは52%も含まれていて、コクのある味わい。食パンがぜいたくなスイーツに変わる。
2位もイタリア製。オリーブそのものの味を生かしたペーストは、それだけをパンに塗ってもいいが、野菜や肉を挟んでサンドイッチにしてもおいしい。
3位のオレンジマーマレードはフランス製。ほろ苦いオレンジの皮の風味が特徴で、大人の味わいを楽しめる。単品だけでなく、バターやクリームチーズなどと組み合わせれば、味の幅が広がる。
国内の生産者で4位に入ったのは「ジャムクラフトとりはた」のイチゴジャム。四季折々の果物を使ったジャムの専門店で、ミネラルを多く含む粗製糖と果物のみで作るジャムは、素材そのもののフレッシュな味が特徴。なかでもイチゴは一番の人気で、イチゴだけのジャムのほか、ラム酒やレモンを加えたものもある。
7位の共働学舎は北海道のチーズ工房。コバンはパンに塗れるほど柔らかいチーズなので、バターの代わりに、たっぷりと塗って味わいたい。ライ麦パンやカンパーニュのような、酸味のあるパンと組み合わせると、おいしさが引き立つ。
また、今回紹介したようなパンのお供があれば、ゆったり過ごす休日のブランチや、ワインと一緒に楽しむ時間も、より充実したものになりそう。いずれも自社サイトや大手通販サイトなどで購入できるので、お気に入りの一品を探してみてはどうだろう。
チーズやハチミツで手作りも
手作りで自分好みのディップを楽しむ方法もある。松浦亜季さんがすすめるのはクリームチーズの活用。ドライフルーツと一緒にフードプロセッサーで混ぜるとクランベリーならピンク色、ブルーベリーなら紫色。ブルーチーズとハチミツを混ぜれば大人の味に。混ぜる時間や量を調整すれば、プチプチした食感や甘さ控えめなど好みのパンのお供に仕上がる。
浜田美里さんは「自分で作るなら材料も安心できる」と話す。バターやきなこ、ハチミツ(メープルシロップ)を混ぜるだけでも、おいしいディップができるとアドバイスする。
調査の方法 専門家が薦めるパンに塗って食べる食品のなかから、通販での取り扱い、在庫状況などを考慮して21品目を選出。専門家が試食し、順位付けした。選者は次の通り(敬称略、五十音順)
▽牛尾則明(VIRONシェフ)▽君島佐和子(「料理通信」編集長)▽杉渕水津(プレジデント社「dancyu」編集者)▽瀬戸理恵子(フードライター)▽中尾康宏(阪急阪神百貨店阪神本店フード商品部バイヤー)▽浜田美里(料理研究家)▽肱岡香子(フードスタイリスト)▽松浦亜季(麹町カフェオーナーシェフ)▽宮路謙太郎(紀ノ国屋商品本部主任)▽村山らむね(通販評論家)▽横山由紀子(東武百貨店池袋店バイヤー)
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