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ノンアルコール飲料、子供もOK? 会議中は?

2012/8/1

 アルコール分0.00%のビールや酎ハイなど、ノンアルコール飲料の売れ行きがいい。アルコール成分が入っていない点ではソフトドリンクと変わりないが、酒の代替品として誕生しただけに「いつでもどこでも誰が飲んでもOK」というわけにはいかないようだ。あなたはどこまでノンアルコール飲料を許容しますか――。

■市場規模、今年は36%増

ノンアルコールビールは女性にも人気(東京都豊島区のプロント東武池袋駅店)

 7月5~16日の日中限定で、サントリー酒類が東京ミッドタウン(東京・六本木)に開いたビアガーデンには、3000人を超える客が訪れた。ビアガーデンといっても、出されるのはアルコール0.00%、カロリーゼロ、糖質ゼロの「オールフリー」。ランチタイムにはビジネスマンやOLが、13時以降にはシニア夫婦やおしゃれな「ママ友」たちでにぎわった。

 ビジネスの場でもノンアルコール飲料は広がる。コクヨは今年6月から東京の品川オフィスの商談スペースで、お茶代わりに「オールフリー」を出し始めた。瓶からグラスに注いだ後は、自然と「乾杯」の声が上がる。それで打ち解けるせいか、コミュニケーションが深まるという。

 ノンアルコールビールを二日酔い防止に役立てるビール党も。「つい飲みすぎて深酒に。こんなとき途中からノンアルコールにすると翌日が楽」と40代の男性は語る。

 飲酒運転対策で2009年にキリンビールが開発した0.00%のノンアルコールビールは、今や様々な飲まれ方をするようになった。サントリーホールディングスによれば今年の市場は前年比36%増になる見込み。ビールに比べて3%程度に過ぎないが、拡大の勢いは衰える気配がない。

 その一方で、買う側には戸惑いもある。最たるものが「子どもに飲ませていいか」。アルコールのような影響を身体に与えることはない。それでもメーカーは「未成年のための商品ではない」と口をそろえ、小売店にも酒類売り場に置くよう要請している。

 ノンアルコール飲料のヒットの理由は「0.00%に加え、味の進化」(サッポロビール・サッポロブランド戦略部の桑原敏輝マネージャー)。だが、本物の味に近づけたがために「飲んだ子どもが本物の酒に手を伸ばしやすくなるのは皮肉な話」と、味覚に詳しい畿央大学大学院の山本隆教授は言う。「子どもも摂取を繰り返すと、味だけでなく香り、発泡感、色すべてに慣れてくる。のどの渇きをいやす、雰囲気が楽しいなどで快感を覚えると、本物のアルコールに抵抗感がなくなる」と指摘する。

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