親子のふるまい どう思う
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おでかけ、マナー大切に
今日は子どもの幸せを願う子どもの日。家族ででかける人も多いだろう。親子がふれあう姿は周りから見てもほほ笑ましいが、中には気になる行動もある。20歳以上の男女1000人に、親子の振る舞いについて「いいな」と思うものと、「どうかな」と感じるものを選んでもらった。
「いいな」と思うものには、一緒に料理をしたり、子どもが買い物の荷物を持ったりと、お手伝いに関わる項目が目立った。お手伝いは子どもの成長を促す契機になる。ただ、一方的に押しつけても嫌がり、すぐに投げ出す場合も多い。元小学校教員で「『叱らない』しつけ」(PHP文庫)などの著書がある親野智可等さんに長続きするコツを聞いたところ「ハードルを上げず、できそうなお手伝いを選び、できたら必ず褒めること」だという。
子どもが喜んでお手伝いをする環境づくりが重要で「お手伝いしている写真を撮って貼ったり、チェック表を作って毎日マルをつけるごとに褒めたりするのも効果的」(親野さん)。
「どうかな」と思う振る舞いでは、電車や飲食店などでのマナーを問題視する声が多かった。子どもが外出先で駄々をこね、困った経験がある人は多いはず。
企業の人材開発の指導などを手掛け、「失敗する子は伸びる」(小学館)などの著書がある岸英光さんによると、「一方的にダメと言わずに、『騒いだら本を読む人が集中できないよ』など、周りの人の気持ちを考えさせることが重要」。子どもが物を片付けた時、単に「えらいね」と言うより、「早く片付いて助かった」など具体的な効果を日ごろから伝えると、自分の行動が及ぼす影響を意識するようになるという。
調査では子ども同士のけんかの扱いなどで反応が分かれた。同年代では常識でも、世代が違えば感じ方が異なることもある。その場にあった振る舞いを心がけることが大切だろう。
片付け・一緒に入浴… 子離れ難しい?
調査では親が「子離れできていない」と感じたエピソードも聞いた。
「高校生の子どもが散らかした物を片付けてしまう」(51歳女性)など小さい頃の習慣が続いている例が多く、「子どもが中学生になっても一緒に寝たり、風呂に入ったりしていた」(66歳女性)という人も。
子どもが成長するほど心配が募ることもあるようで、「小学校に通い始めたとき、こっそり学校まで見に行った」(50歳女性)という人は意外と多いのでは。社会人になってからも「子どもが車のオイル交換をする時は必ず車用品店に付き添う」(61歳男性)という人もいるなど、年齢とは関係なく心配のタネは尽きないようだ。
調査の概要 インターネット調査会社のマクロミルを通じ、4月中旬に調査した。対象は20歳以上の男女で、見たことのある親子の振る舞いについて、50の選択肢の中から「いいな」と思うもの、「どうかな」と思うものを、それぞれ複数選んでもらった。有効回答は20代、30代、40代、50代、60歳以上で各200人ずつの計1000人(男女同数)。
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