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リサ40代、リンダは…名前で分かる? 米女性の年齢

編集委員 小林明

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NIKKEI STYLE

前回に続いて、今回は米国の名前の流行の女子編。

男子と同様に、女子にも流行の変遷がある。後ほど解説するが、変遷のサイクルも、実は日本とほぼ同様に10年周期だということが分かる。また男子に比べて女子の方が、名前のはやりすたりが激しいのも特徴。ピークの時期がはっきりしているので、男子よりも生まれ年などを推測しやすいかもしれない。

ソフィア・イザベラ・エマの過渡期

表1は2011年に米国で生まれた赤ちゃん(女子)の名前ランキングのトップ20(米社会保障庁調べ)。上位3位はSophia(ソフィア)、Isabella(イザベラ)、Emma(エマ)。過去4年間、首位がEmma(エマ)→Isabella(イザベラ)→Sophia(ソフィア)の順で激しく入れ替わっている。過渡期に差し掛かっているようだ。

首位のSophia(ソフィア)はもともとギリシャ語で「知恵」という意味。06年に9位とトップ10入りして以来、6位(07年)、7位(08年)、4位(09年)、2位(10年)と着実に順位を上げてきた。中年以上の日本人にはイタリア人女優、Sophia Loren(ソフィア・ローレン、1934年生まれ)がよく知られている。やや古風で高貴な印象が強いが、11年には最も人気の高い女子の赤ちゃんの名前になった。変化形のSofia(ソフィア)も26位から19位に上昇。「ソフィア人気」を裏付けている。

欧州風の古風な名前が復活?

2位のIsabella(イザベラ)は、Elizabeth(エリザベス)のスペイン語形Isabel(イザベル)から派生した名前。04年以降、ずっとトップ10圏内を維持する安定した人気を誇る。3位のEmma(エマ)も03年以降、トップ3を維持。米テレビドラマ「フレンズ」の主人公が娘にEmma(エマ)と名付けたのも、この人気と無関係ではないだろう。

4位のOlivia(オリビア)はolive(オリーブ)が語源。シェークスピアの喜劇「十二夜」で伯爵令嬢として登場する。ちなみに11位はElizabeth(エリザベス)。「欧州風の古典的な名前が復活している」(米紙「USA TODAY」)という分析もある。

「―a」で終わる名前の人気が高い傾向もある。「―a」で終わる名前が上位5位を占めている状態が09、10、11年の3年間続いている。新たな流行と言えそうだ。

さて、過去100年(1912~2011年)の人気ランキングの推移を分析してみると、さらに興味深いトレンドが浮かび上がってくる。

表2は米国で生まれた赤ちゃんの名前(女子)の人気ランキング上位5位についての過去100年の一覧表。男子と同様に、時代の移り変わりに応じて、名前の流行も変遷している様子が読み取れる。

周期は女子が10年弱、男子が10年強

ざっくり言えば、1番人気の名前はMary(メアリー)→Lisa(リサ)→Jennifer(ジェニファー)→Jessica(ジェシカ)→Emily(エミリー)→Emma(エマ)・Isabella(イザベラ)・Sophia(ソフィア)が大きな流れ。

女子も男子も名前の流行の変遷はほぼ10年周期がということが分かる(細かく言えば、男子は10年強、女子は10年弱が多い)。過去100年で首位に輝いた名前は女子が10、男子が6だった。

では、女子の名前の変遷の特徴を時代別にまとめてみよう。

●第1次世界大戦からベトナム戦争前(~1961年)

女性の名前の代名詞と言えば、昔からMary(メアリー)が定番だった。ラテン語形Maria(マリア)の英語版。1947~52年の6年間はLinda(リンダ)が首位だが、それを除くと実に44年間もMary(メアリー)が

首位に君臨した。Linda(リンダ)はスペイン語のLinda(かわいらしい)などから派生した名前。このほかHelen(ヘレン)、Dorothy(ドロシー)、Margaret(マーガレット)、Betty(ベティ)、Barbara(バーバラ)、Patricia(パトリシア)、Susan(スーザン)なども人気が高い。ちなみにBarbara(バーバラ)が本名の着せ替え人形「Barbie(バービー)」は59年に発売された。

●ベトナム戦争(1962~69年)

Lisa(リサ)の時代。これはElizabeth(エリザベス)の愛称。すぐ直前まで人気が高かったLinda(リンダ)と入れ替わる形で順位を上げた。この時代はMary(メアリー)、Susan(スーザン)、Kimberly(キンバリー)、Karen(カレン)、Michelle(ミシェル)などの人気も高い。戦後世代が成人し、ヒッピー文化が生まれた時代。ちなみに大統領夫人、Michelle Obama(ミシェル・オバマ)は64年生まれ。

●ベトナム戦争・日米経済摩擦(1970~84年)

Lisa(リサ)と入れ替わりに順位を上げたJennifer(ジェニファー)の時代。首位は15年間続いた。ちなみに人気女優のJennifer Aniston(ジェニファー・アニストン)やJennifer Lopez(ジェニファー・ロペス)はともに69年生まれでほぼこの時代。Jennifer(ジェニファー)には「ブロンドでかわいくて、男子学生の人気の的で、チアリーダーに選ばれるような女性学生のイメージがある」(ヨーロッパ人名語源事典/大修館書店)という。このほか、Amy(エイミー)、Melissa(メリッサ)などの人気も高い。

●米ソ冷戦終結・一極支配(1985~95年)

Jessica(ジェシカ)が9年間首位。91、92年はAshley(アシュリー)が首位に立った。

Jessica(ジェシカ)は、シェークスピアの喜劇「ベニスの商人」でユダヤ人の金貸し、シャイロックの娘の名前として登場。76年に8位にランクインしてから00年までトップ10圏内。Ashley(アシュリー)もJessica(ジェシカ)とほぼ同時期に人気のピークを迎えた。Amanda(アマンダ)、Sarah(サラ)、Samantha(サマンサ)なども人気が高い。

●同時テロ・イラク戦争(1996~2007年)

Emily(エミリー)が12年間首位で黄金時代を築いた。「競争する」という意味のラテン語から派生した名前。81年に29位にランクイン。その後、ジワジワと順位を上げ、91年に10位に入ってからは11年までずっとトップ10圏内。Hannah(ハンナ)、Madison(マディソン)、Emma(エマ)などの人気も高い。

●2008年以降

Emma(エマ)→Isabella(イザベラ)→Sophia(ソフィア)と首位が短期間で入れ替わる過渡期。Olivia(オリビア)、Ava(エバ)も上位に食い込んだ。次の10年周期では、果たしてどれが黄金時代を築くのか。今後のランキングの動向が注目される。

生まれ年を推測できる?

以上の特徴を理解しておくと、例えば、Lisa(リサ)なら「1960年代にピークを迎えた名前」、Linda(リンダ)なら「第2次世界大戦末期から60年代前半に流行した名前」、Jennifer(ジェニファー)なら「70~80年代に流行した名前」などとおおよその推測ができる。

Emma(エマ)やIsabella(イザベラ)、Sophia(ソフィア)、Ava(エバ)、Olivia(オリビア)だったら、圧倒的にここ10年以内に付けられた名前だという可能性が大きい。Margaret(マーガレット)だったら「戦前に流行していた名前」ということになる。

もちろん例外はあるが、雑学として覚えていても損はないだろう。少なくとも、米国人の感覚では「その名前の響きや字面から特定の時代をイメージしている」と考えてもよさそうだ。

女性名の方が流行に敏感に反応?

大まかな流れだけを簡単にチャートでまとめたのが表3。頭の片隅に入れておくと、役に立つかもしれない。

男子の名前だと、例えば、John(ジョン)、Robert(ロバート)、William(ウィリアム)、James(ジェイムズ)、Michael(マイケル)など数十年以上もトップ5圏内を維持し続けたような"息の長い"名前がかなり多いが、女子にはこうした傾向が少ないようだ。

女子の名前の方が、流行の変遷により敏感に反応していると言えるのかもしれない。

最後に、過去100年間の累計でトップ20を算出したランキング(表4)を見ておこう。

首位はやはり断トツでMary(メアリー)。以下、2位Patricia(パトリシア)、3位Elizabeth(エリザベス)と続く。昔から根強い人気を誇る名前の方が数としては多い。だが、Jennifer(ジェニファー)なども勢いを伸ばしている。

昔は特定の名前に人気が集中していたが、現代に近付くほど人気がより多くの名前に分散する傾向もあるようだ。

各年の全体数に占めるトップ3の割合を調べると、11.0%(1950年)、6.5%(70年)、6.3%(90年)、3.1%(2011年)と、時を経るごとに大きく低下している。この傾向は前回も見たように男子でも同じ。日本と同様に個性化の時代を迎え、「流行は適度に意識したいが、他人と同じ名前にはしたくない」という感覚がより強くなっているようだ。

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