リサ40代、リンダは…名前で分かる? 米女性の年齢編集委員 小林明

表2-1

表2は米国で生まれた赤ちゃんの名前(女子)の人気ランキング上位5位についての過去100年の一覧表。男子と同様に、時代の移り変わりに応じて、名前の流行も変遷している様子が読み取れる。

周期は女子が10年弱、男子が10年強

ざっくり言えば、1番人気の名前はMary(メアリー)→Lisa(リサ)→Jennifer(ジェニファー)→Jessica(ジェシカ)→Emily(エミリー)→Emma(エマ)・Isabella(イザベラ)・Sophia(ソフィア)が大きな流れ。

女子も男子も名前の流行の変遷はほぼ10年周期がということが分かる(細かく言えば、男子は10年強、女子は10年弱が多い)。過去100年で首位に輝いた名前は女子が10、男子が6だった。

では、女子の名前の変遷の特徴を時代別にまとめてみよう。

●第1次世界大戦からベトナム戦争前(~1961年)

女性の名前の代名詞と言えば、昔からMary(メアリー)が定番だった。ラテン語形Maria(マリア)の英語版。1947~52年の6年間はLinda(リンダ)が首位だが、それを除くと実に44年間もMary(メアリー)が

表2-2

首位に君臨した。Linda(リンダ)はスペイン語のLinda(かわいらしい)などから派生した名前。このほかHelen(ヘレン)、Dorothy(ドロシー)、Margaret(マーガレット)、Betty(ベティ)、Barbara(バーバラ)、Patricia(パトリシア)、Susan(スーザン)なども人気が高い。ちなみにBarbara(バーバラ)が本名の着せ替え人形「Barbie(バービー)」は59年に発売された。

●ベトナム戦争(1962~69年)

Lisa(リサ)の時代。これはElizabeth(エリザベス)の愛称。すぐ直前まで人気が高かったLinda(リンダ)と入れ替わる形で順位を上げた。この時代はMary(メアリー)、Susan(スーザン)、Kimberly(キンバリー)、Karen(カレン)、Michelle(ミシェル)などの人気も高い。戦後世代が成人し、ヒッピー文化が生まれた時代。ちなみに大統領夫人、Michelle Obama(ミシェル・オバマ)は64年生まれ。

●ベトナム戦争・日米経済摩擦(1970~84年)

表2-3

Lisa(リサ)と入れ替わりに順位を上げたJennifer(ジェニファー)の時代。首位は15年間続いた。ちなみに人気女優のJennifer Aniston(ジェニファー・アニストン)やJennifer Lopez(ジェニファー・ロペス)はともに69年生まれでほぼこの時代。Jennifer(ジェニファー)には「ブロンドでかわいくて、男子学生の人気の的で、チアリーダーに選ばれるような女性学生のイメージがある」(ヨーロッパ人名語源事典/大修館書店)という。このほか、Amy(エイミー)、Melissa(メリッサ)などの人気も高い。

●米ソ冷戦終結・一極支配(1985~95年)

Jessica(ジェシカ)が9年間首位。91、92年はAshley(アシュリー)が首位に立った。

Jessica(ジェシカ)は、シェークスピアの喜劇「ベニスの商人」でユダヤ人の金貸し、シャイロックの娘の名前として登場。76年に8位にランクインしてから00年までトップ10圏内。Ashley(アシュリー)もJessica(ジェシカ)とほぼ同時期に人気のピークを迎えた。Amanda(アマンダ)、Sarah(サラ)、Samantha(サマンサ)なども人気が高い。

●同時テロ・イラク戦争(1996~2007年)

Emily(エミリー)が12年間首位で黄金時代を築いた。「競争する」という意味のラテン語から派生した名前。81年に29位にランクイン。その後、ジワジワと順位を上げ、91年に10位に入ってからは11年までずっとトップ10圏内。Hannah(ハンナ)、Madison(マディソン)、Emma(エマ)などの人気も高い。

●2008年以降

Emma(エマ)→Isabella(イザベラ)→Sophia(ソフィア)と首位が短期間で入れ替わる過渡期。Olivia(オリビア)、Ava(エバ)も上位に食い込んだ。次の10年周期では、果たしてどれが黄金時代を築くのか。今後のランキングの動向が注目される。

エンタメ!連載記事一覧
注目記事
次のページ
生まれ年を推測できる?
エンタメ!連載記事一覧