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なぜ東京・江戸川区にインド人村が誕生? 編集委員 小林明

2014/7/25

 東京都内で最もインド人が多い区はどこかご存じだろうか?

 答えは江戸川区。しかも江戸川区のなかでもなぜか西葛西に“インド人村”があるという。

 どうしてインド人が西葛西を好んで住むようになったのか。そして、それはいつごろから始まったのか――。今回はこのナゾを解き明かすため、西葛西に向かった。すると、興味深い様々な要因が浮かび上がってきた。

 現地の様子を紹介する前に、まずは統計で基礎知識をざっくりと押さえておこう。

■江戸川区で都内全体の25%を占める

 在日インド人数は全国で22984人(2012年時点)。その3割にあたる7902人(14年時点)が東京都内に住んでいる。

 東京23区で最もインド人が多いのが江戸川区。1959人で都内全体の約25%を占める。次いで江東区の1187人、港区の627人、台東区の611人、品川区の393人と続いている。つまり、東京都の東部にある江戸川区と江東区の2区だけで都内全体の4割を占めている計算になる。

 もともとムンバイ―神戸間で日本初の定期航路が運航していた関係から神戸に大きなインド人のコミュニティーがあったとされる。首都圏では横浜に住むインド人が多かったそうだ。どちらも貿易に便利な港町だ。

 ところが、状況が大きく変わったのが2000年直前のこと。

■増加したきっかけは「2000年問題」

 コンピューターが誤作動する「2000年問題」に対応するため、優秀なIT技術者を多数輩出するインドから人材が来日するようになったのだ。2000年には当時の森喜朗首相もインドを訪問。IT関連企業を中心に日本で働くシステムエンジニアらへのビザ(査証)発給が大幅に緩和されたことも大きな追い風になった。こうして東京で働くインド人が飛躍的に増えることになった。

 新たに来日したインド人の受け皿となったのが江戸川区だった。

 ちなみに1990年時点で江戸川区内のインド人はたった58人。港区や世田谷区、目黒区などの方が多かった。だが06年以降、江戸川区が都内首位だった港区を抜き去り、都内で最もインド人が多い区に浮上した。

 以上が大まかな流れである。

 では、なぜインド人が江戸川区に住むようになったのだろうか?

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