家族で行きたいアニメ・漫画ミュージアム
記念館や図書館など多彩
子どもから大人まで楽しめる日本の漫画やアニメーション。ファンは国境を越え、日本文化が海外でも関心を集める「クール・ジャパン」の象徴的存在だ。作品やその作家たちの魅力に浸れるミュージアムも全国各地にある。家族みんなで楽しめて、通が訪れても発見があるスポットを専門家に選んでもらった。
1位は昨秋にオープンした「川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム」、国民的人気作を次々と生み出すスタジオジブリの世界に触れられる「三鷹の森ジブリ美術館」が同点で並んだ。「ドラえもん」や「となりのトトロ」など誰もが知る作品の魅力はもちろん、建物や展示などでの飽きさせない仕掛けの評価が高い。入館チケットはともに日時指定の事前予約制だ。
3位以下も「水木しげる記念館」をはじめ、知名度の高い漫画家の記念館が多かった。「石ノ森萬画館」は東日本大震災で被災したため休館中だが、再開を願う声が集まった。漫画図書館も人気。9位の「明治大学現代マンガ図書館」は、コミックマーケットを手掛けた故米沢嘉博さんの記念図書館などと併せた大きな図書館になる計画がある。
漫画・アニメの多彩さを映すように、10施設以外を推す意見も多かった。福島県只見町の「昭和漫画館青虫」は館長自ら集めた戦後の貸本漫画や周辺の景観が一押しのスポット。長谷川町子美術館、青梅赤塚不二夫会館、田河水泡・のらくろ館なども挙がった。
作品ゆかりの場所や街全体をミュージアムに見立てて訪れる「聖地巡礼」を薦める声も。「怪物くん」の藤子不二雄(A)さんの出身地の富山県氷見市、「らき☆すた」の舞台のモデルとなった埼玉県久喜市の鷲宮神社周辺などでは街歩きも盛ん。楽しみ方は様々だ。
調査の方法 漫画やアニメを扱う博物館や図書館などから、家族連れでも楽しめて、作品に詳しい人でも発見がある施設を専門家に10位まで挙げてもらい、順位を決めた。選者は次の通り(敬称略、五十音順)
石原輝紀(近畿日本ツーリスト国内旅行部課長)▽浦島茂世(「オールアバウト」美術館ガイド)▽加藤文男(日本旅行ICT営業推進部)▽神山園子(JTBグローバルマーケティング&トラベル訪日商品事業部)▽進藤やす子(イラストレーター)▽竹内オサム(同志社大学教授)▽田中誠一(文星芸術大学准教授)▽中岡祐二(「まんが甲子園」事務局)▽橋本博(漫画古書店「キララ文庫」店長)▽村松錦三郎(アニメーションミュージアムの会事務局長)▽渡部祐介(楽天トラベル地域振興事業グループマネージャー)
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