震災後の就活、厳しいといわれるが…学生は前向き姿勢

来春卒業予定の大学生の就職活動が本格化している。東日本大震災の影響で面接や筆記試験の実施を遅らせる企業が相次いだため、不安や戸惑いを感じる学生が多いといわれるが、「準備に余裕ができた」「志望企業についてじっくり考えられた」などと前向きな声も目立つ。「採用選考の遅れを生かそう」と、したたかに動く学生を追った。

出遅れ巻き返す

企業の人事担当者の説明を聞く学生たち(10日、毎日コミュニケーションズの就職セミナー)

「地震直後は頭が真っ白になったけど、今では何とか間に合うと思う」。明治大学商学部4年の男子学生(21)が就職について本気で考え始めたのは今年2月。周りの仲間を見渡すと、就職予備校に通ったり、OB訪問をしたりしていて、出遅れたと感じ焦った。だが、震災後に落ち着いてみると、まだエントリーできる企業が多かった。「例年ならチャンスはなかったが巻き返せる」と、今後の就職活動をプラスに考えている。

大手企業の採用選考は、ここ数年、筆記試験や面接などを4月までに終えるところが多かった。しかし、今年は震災の影響で採用選考を延期したり、被災地の学生向けに特別枠を設けたりするなど、何らかの対応を取る企業が相次いでいる。一部の商社やメーカーなどは6月以降に採用を遅らせており、5月末までエントリーシートを受け付けている企業もある。

これは地方の大学生にとっても大きな変化だ。「6月に東京の大手企業の面接が集中するのはありがたい」。北海道大学の大学院生(24)はこう話す。就職活動で一番頭が痛いのが交通費の問題。「何度も東京と往復すると負担は大きいが、今年は何社も受けられそうだ」と意欲的だ。

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