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職場の知恵

働き方変えてみました 全員参加で「残業ゼロ」

2014/7/23

残業するなと言われても、きっちり成果は上げたい。「ノー残業」をうたう企業が増える中で、望む成果との兼ね合いに悩む働き手は少なくない。時間を上手に使い、従来以上の成果を上げるには、仕事の進め方をどう見直せばいいか。「カイゼン」が進む職場で見えたのは、個人ではなく同僚全員で時短を進める工夫だ。
外回りの営業を終えて夕方戻ってきて修正済みの図面を見ている布施さん(写真(左)、東京都墨田区の医建エンジニアリング)

「見積書、できてますよ」。午後4時すぎ。病院のレントゲン室の壁に使われる放射線防護材などを販売する医建エンジニアリング(東京都墨田区)のオフィスに、営業を終えた布施成基さん(24)が汗だくで戻ってきた。営業の合間にチームのメンバーにお願いしておいた見積書や横浜市内に建設中の病院の施工図の修正などはすべて完成しており、チェックをすれば、きょうの仕事は、ほぼ終わりだ。

「以前は外回りから戻ってから書類を作り始めたので、夜10時すぎまで終わらない日もあった。今はみんな夜8時までに帰れる」と布施さんはほほ笑む。

毎週水曜は「午後6時半退社」、それ以外の日は「夜8時退社」。今や「残業ゼロ」を標榜する同社だが、1年前までは残業が常態化した職場だった。大幅な残業削減の原動力は、以前は各自でやっていた書類作成の社内分業だ。

「定時退社を強制するだけでは問題の本質は解決しない。仕事の進め方のどこを見直せば残業しなくてすむのか。社員ととことん議論し、1つずつ改善してきた」と木村純一社長。書類作成をチームでカバーし合う体制に変え、賃金もチーム全体の業績が上がればメンバー全員が上がる方式に改めた。助け合って業績を高めることが自分の収入アップにつながると実感できる仕組みにより、不効率な働き方は一掃された。

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残業削減をうたう企業が増えているが、号令だけではうまくいかない。定時退社を強制し、仕事が終わらない社員が「サービス残業」しては元も子もない。部下を長く働かせられないと管理職が仕事を抱えて疲弊しきっている例もある。総務省の調べでは、週の労働時間が60時間以上の人の割合は10年前に比べて減っているが、2013年で480万人と全体の8.8%を占め、30代男性では20%近い。

職場全体の効率化に加え、定時までに仕事を終える「段取り力」を社員に身につけさせようと、少しびっくりするような工夫をする企業も現れた。介護事業者向け経営支援システムを開発するセントワークス(東京都中央区)だ。

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