WOMAN SMART

朝・夕刊の「W」

働く女性の後押しに必要なことは グローバル・ウーマン・リーダーズ・サミット

2013/7/24

日本経済新聞社は7月2日、女性の社会進出の現状と課題について議論する「グローバル・ウーマン・リーダーズ・サミット」を東京都渋谷区のヒカリエホールで開いた。フェイスブック最高執行責任者(COO)のシェリル・サンドバーグ氏らが基調講演し、パネル討論では女性の労働参加率を上げるために必要なことなどについて、活発な議論が繰り広げられた。
討論する(左から)サンドバーグ、南場、松井、川本の各氏(7月2日、東京都渋谷区)

無視できないGDP押し上げ効果

松井氏「安倍首相が女性が働く必要性を『アベノミクス』に盛り込んだ。十数年前の日本では女性を活用するという考えは珍しく、やっとここまできたという感じがする。日本人女性の労働参加率(15~64歳)は6割になり、徐々に上がってきているが、他の先進国と比べるとまだまだ低い。女性の労働力が男性並みの8割強になると、日本の国内総生産(GDP)を約14%押し上げるといわれている。これは先進国の中でも高く、無視できない数字だ。なぜ女性の活用が必要なのかを経済統計の数字で説明していく必要がある」

キャシー・松井氏(ゴールドマン・サックス証券チーフ日本株ストラテジスト)

「日本経済は、債務がGDP比2.4倍規模になっているにもかかわらず、労働人口は今後40~50年後に半分に減ってしまうという厳しい状況におかれている。既存の労働人口をフルに活用しないと、日本の潜在成長率だけでなく、今後の生活水準そのものを維持するのが困難になる。日本が競争力を維持するためには、国や企業、社会がそれぞれどういった役割、責任を果たすべきなのかを真剣に考えないといけない」

長時間労働の偏重は問題

川本氏「日本企業は女性が会社を辞めることに対してほとんど手を打っていない。その理由は、企業が終身雇用や年功序列などで人を評価しているからだ。その評価システムも長時間労働などを重視していて、具体的ではないのも問題だ。日本は女性が参政権を得たのが1945年で、欧米に比べ20年も遅れている。女性がきちんと仕事をする姿を見たことがない中高年男性が多いため、企業は女性をうまく活用できていないのだろう」

川本裕子氏(早稲田大学大学院教授)

サンドバーグ氏「成功した女性は同僚から反感を買い、好かれないことが多い。これが、女性が社会でリーダーシップを発揮するのを難しくしている理由の一つだ。リーダーである女性がどんな困難に直面しているのかを、周りが理解していくことが重要だ」

南場氏「仕事ができる女性が嫌われるとは思っていなかった。むしろ、女性のほうが得をしている時はあると思う。自分が20代の頃は、経営の難しい話をする女性が少なかったため、経営者によく話を聞いてもらえた。もちろん、最終的には内容と実力で勝負するのはもちろんだが、まずは土俵に上がれるので得をしたなと思うことは多かった」

松井氏「日本の金融業界に就職する女性は多いのに、かなりの人が辞めてしまう。なぜ育児や介護が女性を仕事から引き離す要因になるのか。日本の資源の一部は人材だ。優秀な人材が日本の会社に勤めてくれるためには何が必要なのかを考えないと、そうした人材は入ってこない。改革には何年もかかるかもしれないが、変えることができれば、日本の将来は明るくなるだろう」

WOMAN SMART 新着記事

WOMAN SMART 注目トピックス
日経doors
【提言】手本不在、男女差、人生設計―悩んだらこう
日経DUAL
時短勤務したパパの夕食作りが新商品のアイデアに
日経ARIA
高橋ゆき 決断時は「そこに愛はあるのか」自問自答
日経doors
白木夏子「世界を少しでもいい方向に」が私の行動指
ALL CHANNEL