2013/9/19

3つ星スイーツ

●ちなみに―世につれて変わる? 1串に刺さるだんごの数

だんごは、もとは遣唐使が伝えた中国菓子の一つ。そのだんごを串に刺して手軽に味わうのが日本流だ。「たべもの起源事典」(岡田哲著、東京堂出版、2003年)によれば、串に刺され始めたのは室町時代のことだったという。ただし、理由は判然としない。だんごを食べやすくする工夫のように思えるが、宗教的な意味があったとの説もある。

興味深いのは刺されただんごの数。室町時代には2個、5個、4個とまちまちだったが、江戸時代になり四文銭が鋳造され始めると、ちょうどこの銭1枚で1串が買えた方が都合がよいと、だんごの数は4個が主流になっていったという。その流れは戦後まで続いた。ところが、近年は1串のだんごの数が再び店によって様々になっているようだ。今回、東京周辺で買い集めたあんだんごの1串あたりの数は3個が最も多かったものの、4個、5個、2個という店もあった。一方で、価格は1串100~150円に集中していた。

高度経済成長からバブル景気、その後訪れた二十数年の停滞期……。日本の経済情勢が目まぐるしく変わる中でも、常に手ごろなおやつであり続けるため、各店が素材や量に調整を加えた結果が1串あたりの個数のバラツキを招いたのかもしれない。

さて、足元は各種の景気指標が上向き、今のところ来年春と再来年秋に消費税率が上がる見通し。増税後は各店のだんごは税率アップの分だけ価格が変わっているのか。ひょっとすると価格は据え置き、串に刺さる個数が変わっている可能性もありそう。再来年あたり検証してみたいところだ

(堀大介)

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●専門委員の横顔(五十音順)

下井美奈子さん

1973年生まれ。実家の母が菓子教室講師ということから、子どもの頃からスイーツの食べ歩きや菓子作りを行う。一般企業を退職した後、パリの料理学校「リッツ・エスコフィエ」で料理・製菓の資格取得。またパリの製菓料理学校「ル・コルドン・ブルー」「ルノートル」で学び、2年間のロサンゼルス在住中にも各国の製菓・料理を習得。情報サイト「オールアバウト」では立ち上げの2001年から、スイーツガイドを担当。多数のメディアで洋菓子情報を紹介するほか、商品開発、レシピ提供を行うスイーツコーディネーターも務める。共著に「TOKYO美食パラダイス」など。

下園昌江さん

1974年生まれ。大学卒業後、専門学校やパティスリーで製菓の技術や理論を学んでおり、製法にも詳しい。菓子の食べ歩き歴は15年。近年は特にフランス菓子に力を入れ、フランスを巡るツアーや焼き菓子を中心とした菓子教室も開催。監修本に「とびきりスイーツ見つけた!」。ウェブサイト「Sweet Cafe(スイートカフェ)」主宰。

平岩理緒さん

1975年生まれ。小学生のとき、訪れたデパートでスイーツの魅力に目覚める。大学卒業後、食品会社のマーケティングに携わる。2002年、テレビ東京の番組「TVチャンピオン」デパ地下選手権での優勝を機に、食の情報発信を本格化。退社後はフリーのフードコーディネーターとして活躍中。月に食べる菓子は100種類以上。和菓子店での勤務経験もあり、和、洋菓子全般に詳しい。著書に「アフター6のスイーツマニア」(マーブルトロン)。コミュニティーサイト「幸せのケーキ共和国」主宰。