先生は宇宙戦艦ヤマト・ガチャピン…科学イベント続々

大人もかつて親しんだテレビのヒーローや人気キャラクターから最新の科学を学ぼうという、親子向けの展示会や講演が相次ぎ開かれている。太陽光発電や宇宙旅行など高度な知識が必要と思われがちなテーマも、よく知っているストーリーになぞらえると、ぐっと身近に感じられる。親と一緒に楽しみながら学ぶことで、子どもたちの学習意欲を高める効果も大きいようだ。
サンダーバード博は親子連れの姿が目立つ (C)ITC

「昔、テレビで見た番組が炭素繊維など最新技術と結びついているのが面白い。娘も関心をもったみたい」。8月、日本科学未来館(東京・江東)で開かれている「サンダーバード博」(9月23日まで開催)を訪れた東京都在住の男性は目を輝かせて話した。同博では1965年に英国で放映され日本でも人気を博した特撮作品「サンダーバード」を題材に、炭素繊維や太陽光発電などの技術を紹介している。

サンダーバードに登場する仮想のメカと炭素繊維など現実の技術を関連づけて解説するパネルに見入る親子(C)ITC

展示の前半こそ劇中に登場する飛行機などの模型や特殊撮影の紹介だが、後半は物語に登場した技術と、現在の最新技術を比較してパネルや映像で解説する。例えば「サンダーバード2号」と呼ぶ巨大な輸送機を通して、大型飛行機の材料として採用され始めた炭素繊維を紹介したり、劇中の1シーンを下敷きに太陽電池パネル関連技術を語ったりと、内容は様々だ。先端の科学技術を基に、空想のストーリーもよりリアルに感じられるようだ。

「サンダーバードはもともと科学の光と影を描く作品。東日本大震災を経た日本で展示をするなら、よりリアルに先端技術を紹介する方が関心を引くと考えた」と話すのは同博実行委員会の担当者。科学を万能とせず、技術発達に伴って起きる事故も描くサンダーバードの魅力もアピールできると考えている。

主な来場者は30~50代の男性とその子供。場内では解説パネルにジッと見入る子どもの姿が目立つ。「サンダーバードに夢中になった世代が興味を持ち、子供の学習の機会にもなるとの期待で訪れている」(実行委の担当者)。同博は地方で巡回展示も検討している。

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