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蓮・結衣の時代が到来? 赤ちゃんの名前に10年周期

編集委員 小林明

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NIKKEI STYLE

2012年生まれの赤ちゃんの名前の人気ランキングがこのほど明治安田生命保険から発表された。

トップだった名前は男子が「蓮」、女子が「結衣」。

「ほぼ10年ごとに流行の名前が変わる」という過去の"法則"に従えば、今年は「蓮」と「結衣」の新時代が到来した節目になる可能性があるようだ。一方、ランキングの顔ぶれを見ると、今年ならではの様々な変化や特徴なども浮かび上がる。それぞれ資料を参照しながら読み込んでいこう。

辰年にちなんだ名前は「竜」→「龍」

表1表2は男女のランキング上位の名前である。

男子のトップ3は「蓮」「颯太」「大翔」。

「蓮」と「大翔」は昨年1位。「颯太」は昨年3位。今年4位だった「大和」(昨年4位)も含めて、いずれも近年、高い人気を維持する名前がランキング上位を占めているのが分かる。今年は辰(たつ)年だったという影響から、9位に「龍生」がランクインしたのも目立つ。

上位の名前では、「大」「太」「翔」などの漢字がよく使われる傾向がある。これらは安定感があり、スケールが大きく、飛躍するというイメージが強い。一方、名前の読み方については3音で、具体的には「○○た」「○○き」「○○と」「○う○」――というパターンの人気が高いようだ。

干支(えと)にちなんだ名前を見ると、9位の「龍生」のほかに、31位に「龍之介」、72位に「龍希」「龍成」「龍星」が100位以内に入っている。いずれも「龍」を使った名前ばかり。ところが、12年前の辰年(2000年)のランキングを見ると、7位に「竜也」、10位に「竜」、18位に「竜生」と「竜之介」、27位に「竜一」と「竜太郎」が100位以内に入っている。いずれも「竜」を使った名前ばかり。「龍」を使った名前は1つも見られない。

つまり、この12年間で使う漢字が「竜」から「龍」に大きく変化したというわけ。「字体のイメージが与える重厚感、どっしり感が好まれたのではないか」。明治安田生命保険の担当者はこう推測している。

「心」(こ・ここ・み)が躍進

女子のトップ3は「結衣」「陽菜」「結菜」。

「結衣」は昨年3位、「陽菜」は昨年1位、「結菜」は昨年5位。今年4位だった「結愛」(昨年1位)も含めて、やはり近年、高い人気を維持する名前がランキング上位を占めているのが分かる。上位の名前では、「結」「愛」「菜」などの漢字がよく使われる傾向がある。これらは、人間関係や自然志向などを感じさせるイメージが強い。

一方、今年、特に増えてきたのが「心」。

4位に「心春」、7位に「心愛」、9位に「心咲」が入った。

「心」は「こころ」という読みの頭文字から「こ」や「ここ」と読ませることが多い。たとえば「心春」だと「こはる」などと読ませる。夫婦で人気タレントの木村拓哉さんと工藤静香さんが2001年に授かった長女に、「美しい心に育つように」との願いから、「心美(ここみ)」と名付けたことがブームのきっかけとなったとされる。

「心」は「み」と読ませる場合もある。たとえば、「心咲」だと「みさき」などと読ませる。

同様に、読みの頭文字から、「愛」は「あ」、「咲」は「さ」、「春」は「は」と読ませることもある。例えば、「心愛」だと「ここあ」や「みあ」、「心咲」だと「みさ」などと読ませる。

ここで、過去101年のランキング首位の変遷をたどると、興味深い流れが見えてくる。

表3は1912年から2012年までの推移(その年に生まれた男子の名前)である。

流行のサイクルは10年前後?

1950年代から70年代にかけて黄金期を迎えた「誠」などを除くと、ほぼ10年程度のサイクルで流行の名前が入れ替わっているのが分かる。

ざっくりくくると、戦前の「清」→戦中の「勇」「勝」→戦後の「博」「茂」→高度成長期の「誠」→1980年代の「大輔」→1990年代の「翔太」→ミレニアム時の「大輝」→現在の「大翔」――というのがこれまでの大きな流れ。戦争、戦後復興、高度成長など各時代の世相の影響がうかがえて面白い。

「大翔」時代から「蓮」時代へ?

今年1位になった「蓮」は、昨年のほか、2004年にも1位になったことがある。一方、昨年1位だった「大翔」は今年3位に後退した。"法則"に従えば、05年から始まった「大翔」時代には、そろそろ10年の節目が近付いていると考えられるだけに、「大翔」時代から「蓮」時代に流行の歯車が大きく回る可能性がありそうだ。

ちなみに、「蓮」がトップ10にランク入りしたのは1999年。以降、9位(99年)、8位(2000年)、5位(01年)、4位(02年)、8位(03年)、1位(04年)、3位(06年)、2位(07年)、9位(08年)、5位(09年)、1位(11年)、1位(12年)と推移してきた(05.10年はトップ10入りせず)。安定した人気を維持してきた"実力派"ともいえる。

次に、女性の名前の過去101年のランキング首位の変遷(表4)をたどってみよう。

名前は各時代の世相を反映

1920年代から50年代にかけて、黄金期を迎えた「和子」などを除くと、女子でも、ほぼ10年程度のサイクルで流行の名前がそれぞれ入れ替わっているのが分かる。

ざっくり言えば、大正の「千代」「文子」→昭和初期の「和子」→戦後の「恵子」→高度成長期の「久美子」「由美子」「明美」「直美」(美が付く名前)→1970年代の「陽子」「智子」→1980年代の「愛」→1990年代の「美咲」→2000年代の「さくら」「陽菜」――というのが大きな流れ。ここでも、年号や戦争、高度成長など各時代の世相の影響がうかがえて面白い。

「さくら・陽菜」時代から「結衣」時代へ?

今年1位になった「結衣」。2001年に4位に入ってからしばらくはトップ10入りがなかったが、04年以降、9位(04年)、8位(05年)、4位(07年)、2位(08年)、7位(10年)、3位(11年)、1位(12年)と高い人気を維持してきた(06.09年はトップ10入りせず)。

一方、昨年1位だった「陽菜」は今年2位に、同じく昨年1位だった「結愛」は今年4位に後退している。"法則"に従えば、2000年から始まった「さくら・陽菜」時代にも、そろそろ10年周期の節目が近付いていると考えられるだけに、「さくら・陽菜」時代から「結衣」時代に流行の歯車が大きく回る可能性がありそうだ。

最後に、名前の読み方の人気ランキング(表5)を見てみよう。

男子は「はると」、女子は「ゆい」

男子では「はると」、女子では「ゆい」が昨年に続いて1位。ともに根強い人気を示している。

ただ、最近の傾向として、本来の読みにはない「当て字」が多いため、読み方を想像しにくい名前が増えているのも事実。音や響きやリズムを重視し、好みの漢字を、後から当てはめるという名前の付け方が流行しているのだ。当てはめる漢字にも、特に人気が集中するものがあるだけに、混乱を招く可能性がある。

悠人は「はると」?「ゆうと」?

例えば、男子の名前の読み方で1位と2位になった「はると」と「ゆうと」。

当てはめる漢字で多いものをそれぞれ10個ずつ並べると、どちらにも「悠人」「悠翔」が入っているのが分かる(表6)。つまり、「悠人」や「悠翔」は、「はると」とも「ゆうと」とも読めてしまうというわけ。これ以外でも、「悠斗」や「悠仁」も、「はると」とも「ゆうと」とも読めてしまう。いずれも、人気が高くて数が多い名前だけに、周囲が混乱する恐れがある。

そもそも、表1の男子の人気ランキングの3位に入った「大翔」にも「ひろと」「たいが」「はると」「やまと」などと様々な読み方がある。一見して、どう読んだらいいのか迷うことが多い。

女子でも、表2の人気ランキングで2位に入った「陽菜」には「ひな」「はるな」「ひなた」、同3位に入った「結菜」には「ゆな」「ゆいな」「ゆうな」、同4位に入った「結愛」には「ゆあ」「ゆうあ」「ゆいな」などと様々な読みがある。

流行を追いつつ、個性的な名前を付けたい――。背景には、こんな切なる親心があるのだろう。

結局、両親や本人に読み方を確認しなければ名前が読めないという状況は、今後もまだまだ続きそうだ。

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