3つ星シェフが手がける極上「杏仁豆腐」

●ちなみに――日本で初めて食べた中国人も

杏仁豆腐は軽い食事、おやつを意味する「点心飲茶」の主役メニューの1つ。中国ではさぞ普及しているかと思いきや、日本人が想像するほどなじみはないらしい。香港など都市部の地域では食べられているものの、国土が広く、食文化の地域性が大きい中国全土ではまだまだ浸透していないようだ。「日本に来て初めて杏仁豆腐を食べた」という中国人もいるという。

日本ではスーパーのチルドコーナーの棚に並ぶようになったのは1990年前後。さっぱりとした味と低カロリーが健康志向の消費者に受け、食品大手が相次いで新商品を投入するようになった。現在では「飲む杏仁豆腐」といった新商品もあり、コンビニでもバラエティー豊かな商品を購入できる。

もともと杏仁は漢方食材の1つとして利用されてきた。「効能には肌の若返りが期待できる脂肪酸が豊富だとか」(下井美奈子さん)。ただ、市販品では杏仁豆腐と似た香りを持つ「アーモンドエッセンス」を使用している場合が多い。美容効果を期待する人は、パッケージに書かれた原材料表示のチェックをした方がよさそうだ。

●記者のひとこと

ある朝、鼻に違和感を覚えて鏡を見ると、ほんのり赤いニキビができていた。30歳を過ぎてニキビができることはあまりない。「甘い物の食べ過ぎだ…」。その数日前に試食会でたらふくスイーツを食べたのを思い出した。

甘い物を食べ過ぎると皮脂が大量に分泌されるようになり、皮脂が毛穴を塞いでしまう。そして細菌が繁殖してニキビができてしまうらしい。加えて記者はお酒を飲む機会が多く、「甘い物+お酒」のダブルパンチが久しぶりのニキビにつながったようだ。

今回のニキビはしぶとく、半月くらい鼻に残っていた。鏡を見るたびに、試食会で食べた甘い味を思い出した。思春期の“甘い”思い出は少ないが、スイーツにはできた。(栗原健太)

●「日経スイーツ選定委員会」とは

専門委員と日経記者で構成。専門委員は豊富な経験に基づいた通らしい視点で、記者はビジネスパーソンとしての素直な視点で評価。まず、専門委員の意見を参考に書類に基づく第1次審査を実施し、10商品を候補に選定。次に、厳選された10商品を実際に全員で食べ比べ、専門委員の意見を中心に合議制で「3つ星」「2つ星」「1つ星」を決める。

●専門委員の横顔(五十音順)

下井美奈子さん

1973年生まれ。実家の母が菓子教室講師ということから、子どもの頃からスイーツの食べ歩きや菓子作りを行う。一般企業を退職した後、パリの料理学校「リッツ・エスコフィエ」で料理・製菓の資格取得。またパリの製菓料理学校「ル・コルドン・ブルー」「ルノートル」で学び、2年間のロサンゼルス在住中にも各国の製菓・料理を習得。情報サイト「オールアバウト」では立ち上げの2001年から、スイーツガイドを担当。多数のメディアで洋菓子情報を紹介するほか、商品開発、レシピ提供を行うスイーツコーディネーターも務める。共著に「TOKYO美食パラダイス」など。

下園昌江さん

1974年生まれ。大学卒業後、専門学校やパティスリーで製菓の技術や理論を学んでおり、製法にも詳しい。お菓子の食べ歩き歴は15年。近年は特にフランス菓子に力を入れ、フランスを巡るツアーや焼き菓子を中心としたお菓子教室も開催。監修本に「とびきりスイーツ見つけた!」。ウェブサイト「Sweet Cafe(スイートカフェ)」主宰。

平岩理緒さん

1975年生まれ。小学生のとき、訪れたデパートでスイーツの魅力に目覚める。大学卒業後、食品会社のマーケティングに携わる。2002年、テレビ東京の番組「TVチャンピオン」デパ地下選手権での優勝を機に、食の情報発信を本格化。退社後はフリーのフードコーディネーターとして活躍中。月に食べるお菓子は100種類以上。和菓子店での勤務経験もあり、和、洋菓子全般に詳しい。著書に「アフター6のスイーツマニア」(マーブルトロン)。コミュニティーサイト「幸せのケーキ共和国」主宰。