2013/6/14
1男1女の母。ロエベCEOとしてスペイン勤務となったとき、夫が仕事をやめてついてきてくれたのは「とてもラッキーでした」

「2011年、欧州委員会はEU圏内の企業に対し、20年までに女性役員の数を40%に自主的に高めることを誓約する『Women on the Board Pledge for Europe』への参加を呼びかけました。これにLVMHが調印したことがプログラム導入のきっかけです。アルノー社長らは上級管理職(エグゼクティブポジション)以上の女性をもっと増やすべきだという明確な意志を持って取り組んでいます。既にロエベでは1000人ほどいる社員の半数以上が女性で、マネジャー以上の女性管理職比率も66%に達しています。こういう環境で働けるのは幸せだと思います」

――女性たちはどんな壁にぶつかっているのですか。

「ロエベ本社のあるスペインやポルトガルでいいますと、女性たちは自らがステップアップしたときに、バリアがあるのか、ないのかをとても気にしている。昇進した時に待ち受けている問題が見えない、ということに恐れがあるようです」

――プログラムでは、その不安を解消するのですか。

「ロールモデルはキャリアウーマンだった母」と語る

「たとえば、対話によって指導するメンタリングプログラムがあります。メンター(指導者)が一人ひとりの状況や悩みを聞いて、情報を与える。打ち解けた関係の中で、情報を共有し、対等に話し合い、次のステップに進むためにどのようなサポートが必要かを考えていく。そうすることで不安が取り除かれていくのです」

「『EllesVMH』は社内の女性コミュニティーの基盤といえます。個々人のアイデアや経験を公開する場を設けているほか、グループディスカッションやさまざまなセミナーも企画しています。私も2つのセミナーを企画しました。1つはパラリンピックで金メダルを取ったスペイン人の水泳選手の講演。大きな挑戦をなし遂げた人の話を聞くと、謙虚な気持ちになれます」