生徒も講師もアシスタントも全員女性という、女性限定の写真教室が人気を集めている。3回構成の場合、授業料が1万円を超えるなど、決して安価ではないが、それでも講座を開くとすぐに定員になるという。会場がおしゃれなレストランだったり、女性に人気の街並みだったり。はた目にも楽しげな「カメラ女子会」をのぞいてみた。
参加費1万円超でも定員いっぱい
「料理をきれいに撮るにはどんなレンズがいいですか?」
東京都港区白金台にある「レストラン Dora Rosso千年茶館」。テーブルに運ばれてくる料理を前に女性たちが質問をする。
「料理だったら、やっぱり望遠レンズですね」
答えたのは向かい側に座ったプロカメラマンの鶴巻育子さん。オリンパスが行っている女性向け写真教室の一場面だ。鶴巻さんはこの教室の講師を務めている。
オリンパスは2006年から、受講者を女性に限定した写真教室を実施している。講師もアシスタントも全員女性。カメラに興味がある女性が増えたこともあり、2011年10月から、それまで月1回だった開催頻度を月2~3回に増やした。今回取材した「フォトルージュ」というコースは「講義」「撮影会」「講評会」という3回構成で、参加費は1万2000円。参加費は内容で違いがあるが、毎回定員になるほどの人気だ。
人気レストランでの食事会も
オリンパスが女性限定の教室を始めたのは、「男性と一緒の教室では質問しづらい」という声があったから。男性に笑われるから初歩的な質問ができないと感じているカメラ初心者の女性は多かった。そこで女性限定の教室を開催するようになった。
講義の内容も工夫している。街並みの撮影やポートレート、小物撮影などを取り入れる。今回は風景写真を撮影する街に女性に人気の白金台を選び、人気のレストランで料理の写真を撮る食事会も組み合わせた。参加者は料理を撮影することと味わうこと、その両方を楽しめるというわけだ。