握手、体操…ゲーム感覚で笑顔に 今どきの朝礼事情

職場の朝礼を従業員の結束ややる気につながるよう工夫する動きが広がっている。新人に話をさせたり、ゲームで盛り上がったりして、一日の仕事を気持ちよく始める準備をする。人間関係に悩む職場は多いが、朝礼をうまく活用すると職場の雰囲気を変える原動力になるようだ。

話すコツを取得

朝礼でタブレット端末を使って同期を紹介(千葉市のスタートトゥデイ本社で)

「隣の部署の吉永君は一見もの静かだけど、本当はお酒大好きでおしゃべり。私生活では最近ショッキングなエピソードがあって……」。朝9時、衣料品通販サイト「ゾゾタウン」を運営するスタートトゥデイの広告宣伝部で毎朝開く朝礼が始まった。4月に入ったばかりの新人2人がタブレット端末を手に、別の部署に配属になった同期を紹介する。楽しげに聞いているのは先輩社員たち。「見た目と違うね」「もう少し突っ込んでほしかったな」と合いの手も入った。

朝礼ではあいさつと業務連絡を手短に済ませた後、曜日替わりの「思わず笑顔になる」メニューで締めるのが恒例だ。例えば月曜日は職場仲間で本気のじゃんけん、火曜は最初の1人が決めたテーマに沿って順番に1行ずつ言葉をつなげて1編仕上げるリレー式の即興ポエムづくりをする。朝礼はいつも10分程度で終わるが、朝の職場の雰囲気を変えるスイッチの役割を果たしている。

新人の同期紹介は金曜のメニュー。責任者の小高洋介さん(31)から「最初の仕事。朝礼のメニューを考えて」と投げかけられて新人2人が発案した。中田真吾さん(22)は「朝礼で何をすべきか分からなかったけれど、同期が75人と多くてよく分からないと先輩に言われたのを思い出して。これなら新人にしかできないと提案してみた」と話す。

もう一人の稲葉ひかるさん(22)も「最初はうまく紹介できなくて場がシーンとなったが、続けるうちに同期の私たちも知らなかったことが発掘できた。『朝礼の時に紹介された新人ね』って先輩と話すきっかけにもなっている」と喜ぶ。

2人とも「朝礼にこういうイメージはなかった」と口をそろえる。なぜ一風変わった朝礼を始めたのか。小高さんは「周囲からは羽目を外しているようにみえるかもしれないが、朝の眠気を払い、笑顔でスタートを切れる方法を模索してきた結果」と説明する。

会社が成長し新人も中途入社も増えた。1日いても会話を交わさない人も出てくる。同僚の人となりを知り、朝からやる気を引き出したい。そのための時間を一人一人が役割を持って参加する形でつくろうと考えた。人前で話すコツや企画力など仕事につながる面もおのずと磨かれるという。

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