高村智恵子「くだものかご」アートについて話そう!

2013/7/11
高村智恵子「くだものかご」(部分) 1937~38年、紙絵、39.9×44.9センチメートル、個人蔵、撮影・高村規

籠の上にあるのは何の果物だろう。スイカ、桃、マクワウリ、メロン…。柔らかで微妙な色合いが想像を膨らませる。1枚の紙からつくられた果物は、丸いフォルムと切り口のシャープさが目を引く。醸し出すのは鮮烈な存在感。一つ一つの果物に注がれた、優しくも鋭い智恵子のまなざしまで目に浮かんでくるようだ。さて、あなたはどう見ますか。

▼作家プロフィル

1886年、福島県に生まれる。1903年、日本女子大学に入学。卒業後、太平洋画会研究所に通い、11年、平塚らいてうたちが創刊した雑誌「青鞜」の表紙絵を描く。同年、彫刻家・高村光太郎をアトリエに訪ね、13年に婚約。その後、実家が破産するなど心労が重なり、31年、精神分裂の兆候が現れ、徐々に悪化。36年ごろから紙絵の制作を始め、38年に亡くなるまで千数百点を作った。

▼ここで見られます

千葉市美術館で開催中の「生誕130年 彫刻家 高村光太郎展」で「くだものかご」を展示している(2013年8月18日まで、www.ccma-net.jp)。展覧会は井原市立田中美術館(岡山県)、碧南市藤井達吉現代美術館(愛知県)へ巡回。

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