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子どもの虫歯なぜ激減? 昔9割、今や半数以下 フッ素・歯科医増… 家族ぐるみで予防

2014/6/4

一つのきっかけは国が78年に小学校教員向けに指導書を作り、児童の生活改善に乗り出したことだ。このころから小児専門や虫歯の予防・指導に力を入れる歯科が増え、「乳歯は生え代わるから虫歯でもいい」という古い常識も変わった。フッ素入り歯みがき粉も数多く店頭に並び始めた。

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親の意識の変化も大きい。学校の取り組みに加え、育児雑誌などが子の磨き残しを親が確認する「仕上げ磨き」を推奨したことが影響。「我が子が虫歯では恥ずかしいと、母親の予防意識が高まった」と丸山さんは指摘する。

両川小に通う2人を含め4人の子を育てる母親の矢部優子さん(43)はその1人。「私も夫も虫歯がたくさんあって、嫌々歯医者に通った。子どもに同じ思いをさせたくない」と予防を徹底してきた。

子が3歳のときから、2~3カ月おきに歯科で歯の状態を確認。一緒に歯磨きをすることも習慣づけさせた。仕上げ磨きは小学校高学年になっても続けている。おかげで4人には一切虫歯がないという。「学校が子の成長に合わせて的確な情報提供をしてくれるので、家族の意識も高まった。今では歯磨きが夫を含めたスキンシップの時間」と矢部さんは笑顔をみせる。

子の虫歯予防の取り組みは早期化する一方。近年は自治体主催の母親教室で、妊婦に歯の健康の大切さを説くケースが増えている。

「お母さんが手鏡を持って1本1本磨く習慣をつけて。子どもがまねしたらしめたもの」「お菓子は控えても飲み物は注意を忘れがち。子ども用ジュースでも、甘味料が多いものは気を付けて」

5月23日、神奈川県藤沢市の保健所に集まった妊婦21人は、歯科衛生士の三沢洋子さんの話に熱心に耳を傾けた。参加者は「子ども用ジュースは大丈夫と思っていたのに」「口移しで食事をあげると虫歯菌が子にうつるかもしれない。どうしよう」と興味を強く持った様子だった。

藤沢市は母親の視点で歯の健康を考えられるよう、歯科医の専門的な話から講座の内容を変更した。三沢さんは「母親がしっかり子どもの歯を守るという意識が定着してきた」と手応えを感じている。

子どもの健康については、食生活など様々な不安ばかりが語られがちだが、歯に関しては別。「うちの子は……」と思った人も、周りの家庭を参考に、予防に取り組み始めてみてはいかがだろう。

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