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子どもの虫歯なぜ激減? 昔9割、今や半数以下 フッ素・歯科医増… 家族ぐるみで予防

2014/6/4

 6月4~10日は「歯と口の健康週間」。地域や学校で歯の健康を考えるイベントが数多く開かれる。だが、近年、子どもの虫歯が激減していることをご存じだろうか。痛がる子どもを歯医者に無理やり連れていくのは今は昔。子どもたちに何が起きたのか。

 「フッ素始めるよ。みんな準備して」。毎週火曜日の朝、新潟市の両川小学校では先生の掛け声を合図に、クラスの当番が児童全員に虫歯の予防効果があるフッ化物溶液を紙コップで配布。「1分間、ちゃんとぶくぶくしてね」。先生が砂時計を倒すと、一斉にうがいをする。歯に溶液が定着するよう、その後30分間は水を飲むことは禁止だ。

両川小学校では週1回、1分間のフッ素うがいをして虫歯を予防する

 両川小は、今年4月の歯科検診で要治療の永久歯の虫歯があったのは全児童126人中たった1人。治療経験がある人を含めても10人だけだった。養護教諭の籠島智恵子さんは「歯の健康は正しい生活習慣が身についた証しで、勉強にも好影響を与える。虫歯予防のためにできることは全部やります」と宣言する。

 給食後は全員歯磨き。歯科検診で今後虫歯になりそうな歯が見つかると、家庭に歯科受診勧告の知らせを届け、その後の経過も個人面談などで確認する。家庭でも子どもの磨き残し部分が赤くなる試薬を使ってもらう。「家族ぐるみで関心を高めてもらう」(籠島さん)ことで、児童の虫歯を大幅に減らしてきた。

 両川小のような風景は、実は新潟県では今や普通。1981年に市町村への助成など予防の取り組みを本格化させ、今では小学校の94%が給食後の歯磨きを、67%がフッ素うがい(フッ化物洗口)を実施している。そのかいあって、新潟県内の中学1年(12歳)1人当たりの永久歯の虫歯本数は昨年度0.55本。14年連続全国最少だった。

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 新潟県ほどの対策を取る地域は少ないが、国全体で見ても子どもの虫歯は大幅に減っている。文部科学省の調査によると、70年代には国全体で子どもの9割超に虫歯があったが、現在は中学生や幼稚園児では5割を切っている。日本小児歯科学会の丸山進一郎理事は「我々も驚いている。80~90年代にかけて予防対策など様々な要因が重なった結果」と分析する。

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