旅行・レジャー

日本の歩き方

ベタ踏み坂より急 酷道308号、東大阪・暗峠をゆく

2014/2/15

住宅街にある国道308号の表示。道幅の狭さは国道とは思えない(大阪府東大阪市)

大阪府と奈良県の境にある生駒山。山頂近くの暗(くらがり)峠を越える国道308号は、国道ながら勾配が急で道幅も狭いことから“酷道”と皮肉られる。自動車が路肩に落ちたり、横転したりすることもあるという。この道を少年の頃に自転車でよく通ったという奈良県生駒市の下西巌さん(79)の案内で、冬のある日、暗峠越えを試みた。

国道とは思えない…

大阪難波駅から近鉄奈良線で約30分。枚岡(ひらおか)駅(大阪府東大阪市)から、「河内の国一の宮」として知られる枚岡神社に向かう参道で下西さんと待ち合わせ、車で308号に入った。

大阪市中央区を起点、奈良市を終点とする308号は、枚岡駅辺りから道幅が急に狭くなる。駅近くのガード下まで10メートル以上あった道幅は、ガードを過ぎると3.9メートルに縮小。これが峠付近では2.3メートルまで狭まる。とても国道とは思えない道幅だが、住宅街には「国道308号」を示す標識がある。

管理する大阪府八尾土木事務所によると、坂の角度は最大で17.2度(道路勾配31%)。最近、軽自動車のテレビCMで話題になった鳥取・島根両県をまたぐ「ベタ踏み坂(江島大橋)」の3.5度(道路勾配6.1%)を大きく上回る。車が通れる国道では日本一の急勾配といわれているが、府八尾土木事務所は「確認できない」という。

東大阪市によると、河内平野を横切り生駒山地を越えて大阪と奈良を結ぶ街道には、北から中垣内越(古堤街道)、暗越(奈良街道)、十三峠越(十三街道)、亀ノ瀬越(北八尾街道)などがある。このうち生駒山頂南側の暗峠(標高455メートル)を越える暗越奈良街道は最短(約34キロ)の道。江戸時代には峠に20軒近くの茶店や旅籠(はたご)があった。

車を運転してくれた下西さんの息子の毅さん(44)は下西さんと同居し、下西さんが東大阪市で経営するマグネット製品の会社に勤める。毎日、暗峠を越えて生駒市の家と会社の間を往復する。「生活道路で慣れているが、夜は街灯もなく真っ暗でヘッドライトだけが頼り」と話す。

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