2014/1/13

日本の歩き方

残念ながら今シーズンは、カブの収穫時期と発酵に適した時期が合わず、品不足気味という。自然の微妙なバランスのうえに成り立っている伝統食なのだ。

減塩にも一役、エノキの調味料

えのき氷はJA中野市で生まれた

数年前、全国のテレビ番組で紹介され、話題となった長野県発祥の調味料「えのき氷」をご存じだろうか。売り上げは「安定的に1~2割のペースで伸び続けている」(JA中野市)といい、長野県の新たなヒット商品に育ちつつある。

長野はエノキタケの生産量が2011年で8万9500トンと全国の6割のシェアを占める「きのこ王国」。その中でもJA中野市はエノキタケの出荷量が全国の農協でトップを誇る。

「えのき氷」はこのエノキタケをミキサーにかけ、煮込んでペースト状にし、凍らせたもの。発案したのはJA中野市の組合長で、みずからもエノキタケを生産してきた阿藤博文さんだ。07年ごろにエノキタケを煎じて飲むことを思いつき、「えのき氷」にたどり着いたという。JA中野市は09年に「えのき氷」を商標登録。レシピ本まで出ている。

エノキタケは、食物繊維に脂肪吸収を抑制する作用があるなど、ダイエットにも役立つ食材とされる。えのき氷は、ミキサーでの粉砕時に食物繊維の中にある細胞壁が破壊され、煮込むことによって細胞の中にある栄養分が溶け出すため、エノキを直接食べるよりも栄養分を吸収しやすくなるという。

減塩に役立つのも特徴だ。えのき氷をカレーやシチュー、みそ汁などに加えることで、味自体もコクが出るため、塩分を控えやすくなる。家庭でも作れるが、60分ほど煮詰めなくてはいけないのがネック。

冷凍食品メーカーの平林産業(長野市)が生産しており、長野県内ではすでに定着、セブンイレブンなどにも置かれている。首都圏ではスーパー「北野エース」などで扱っており、通販でも購入できる。

「寒天トマト」でサンドイッチ

長野県の諏訪地方は全国で唯一の「角寒天」の生産地だ。冬に生寒天を水田の干し場に並べる風景は同地域で冬の風物詩となっている。

13年12月、この角寒天を使った新製品「寒天トマト」のお披露目会が長野県茅野市で開かれた。寒天の製造業者が集まる長野県寒天水産加工業協同組合、諏訪東京理科大学、茅野市などが協力した産学官連携プロジェクトだ。

注目記事