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「つるっ、もちっ」 宮城の白石うーめん 東北麺紀行(1)

2013/5/25

朝は立ち食いそば、昼はうどん、夜は飲み会後のラーメン、という「麺食い」のあなたに質問。「白石温麺」を知っていますか――。

「安達屋」の3色だれ温麺(宮城県白石市)

「白石」は宮城県南部の白石市のこと。「しらいし」ではなく「しろいし」が正解だ。「温麺」は、なんと「うーめん」と読む。温という文字は温州ミカンなど「うん」と読む例ならあるが、「うー」と伸ばす変わった読み方の由来ははっきりしない。

温麺は小麦粉を練って細く伸ばし、9センチほどの長さに切った乾麺だ。一言で言えば「短いそうめん」だが、ちょっと違う。麺を伸ばすのに油を使わないので極めてさっぱりしている。なぜこんなに短いかも謎だが、9センチという長さは絶妙で、老人や子どもにも食べやすく、小さな鍋でもゆでやすいと地元で長く愛されている。

白石の人たちはこの不思議な麺が大好きだ。JR東北本線の白石駅を降りると、店先に箱入りの温麺が積まれている。地元では箱買いして常備する家庭も少なくないとか。

もちろん温麺を看板にする飲食店も多い。酒蔵などの古い街並みを見ながら歩いて駅から約15分。伝統的な日本家屋のたたずまいが印象的な「やまぶき亭」に着く。昼前に入ると、広い店内は早くもお客さんで埋まりだしていた。

■天かすとの相性も抜群

注文したのは「冷やしたぬき温麺」(790円)。麺が短いので一口でつるっと吸い込める。そうめんのようにさらさらと喉に入るかと思えば、意外に、もちっと歯応えがある。天かすとの相性も抜群だ。麺に油を使っていないので、天かすをかけてもあっさりいけるのだ。

白石駅周辺には温麺を出す飲食店が軒を連ねる。そば屋の「安達屋」では3色だれ温麺(900円)が夏の看板メニューだ。薄いしょうゆ味の麺つゆ、香ばしいくるみだれ、濃厚なごまだれの3種類のつけだれで食す。駅前の「なかじま」は温麺の専門店。なかでも目を引くメニューが「地獄うーめん」(995円)。豆腐やサトイモなどを煮込んだつゆに天かすを浮かべて大量の唐辛子を投入する刺激的な一品だ。

意外な所ではラーメン店にも温麺がある。中華料理の「東天閣」ではしょうゆベースの中華そばの麺が温麺という「ラ・うーめん」(650円)が名物。ラーメンよりも低カロリーだ。同じく中華料理の「味楽」では「小十郎うーめん」(700円)という名で出している。初めは違和感があるが、食べ進めると舌触りの優しさがクセになる。

どうしても物足りない人にお薦めなのが「関東家」名物の「カレーうーめん」(750円)。「おそば屋さんのカレー」と温麺の絶妙な相性に驚く。えび天も載せれば、豪華で食べ応えのある一品だ。そんな様々な温麺店をまとめた「うーめんマップ」を白石駅前で配布している。

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