「あこがれの都会」

昨年秋にオープンしたばかりのイタリアン「マルシェ・バトン」。オーナーの森田晋介さんにとって柏は「あこがれの都会だった」。

白で統一した店内に20ブランドの衣料や雑貨が並ぶ(iii3)

千葉県野田市出身で、柏までは電車で約20分。小遣いを握りしめて古着のシャツを買ったり、デートで訪れたりと思い出が詰まっている。出店先は大宮や北千住も検討したものの「やはり柏で出したかった」。

旧水戸街道に面した同店は、昼時になると女性客でいっぱいになる。地元産の新鮮な野菜を使ったバーニャ・カウダなどが人気だ。開店して半年あまりだが、ワインセミナーや野菜の直売会を開催するなど、すっかり街に溶け込んでいる。7月からは今は定休日の日曜日も営業するつもりだ。

多くの若者が柏駅前で歌声を響かせた(東口のペデストリアンデッキ)

セレクトショップ「iii3」を経営するリコラージュの田中庸介社長も裏カシで遊んだ世代だ。市内の大学に通った学生時代は古着好きが高じて古着屋でアルバイトした。生地メーカー勤務などを経て10年に独立して開いた店は、夜行バスで仙台から買い物に来る人もいるほどカリスマ的な人気を誇る。

白で統一された店内には、牛革にカラフルなエナメルをあしらった長財布など1点物のブランドが並ぶ。こだわり抜いた品ぞろえはもちろん、ひょっこり顔を出すこともあるデザイナーと直接話せるのも魅力だ。

ユニクロやH&Mなど安価な衣料の登場やインターネット通販の台頭もあって、かつて50店ほどあった古着屋は20店ほどまで減ったという。田中さんは「この人から買いたいと思ってもらわないと個店は生き残れない」と言い切る。

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