ふわふわvsぱりぱり 広島お好み焼き戦国時代

こんなに幅広いバリエーションを持つ広島のお好み焼き。地元住民の使い方も様々だ。夕方は主食として家族連れが晩ご飯を楽しむ光景がみられるが深夜にはシメとしてサラリーマンが使用する。記者も実際、取材先との会食の2軒目にお好み焼き屋を愛用する。広島のサラリーマンにとって、シメはラーメンではない。

2本のへらを操りお好み焼きを押さえつける。押さえつけることでキャベツや麺など具材が一体化する。

財布にも優しい。基本の「肉玉そば」(豚肉とソバとキャベツが主な具)の中心価格帯は700~800円だ。もちろん油断は大敵。大葉やイカ、もちやチーズなど魅惑的なトッピングが数多く待ち構える。欲張りすぎれば千円を超えることも珍しくない。

忘れちゃいけないのはソース。いくら食感や味付けにこだわっても、ソースの味が全体を左右することは否定できない。ただ、この世界は地元メーカー「オタフクソース」がガリバー。「県内では7~8割のシェアを占める」(同社)という。

少数派の雄として、お好み焼き店が数多く入居する「お好み村」の全店で使用される「ミツワソース」(サンフーズ)や毛利醸造の「カープソース」。中間醸造の「テングソース」がある。

店頭には使用するソースを示す幟(のぼり)が立っていることが多く、店選びの参考にするのも一興。ただ、残念ながら記者の舌は鈍感で、味の違いが区別できない。ビールを飲み過ぎているのかもしれないが……。

「おしい!お好み焼き」

広島県には2000軒近い数のお好み焼き店があり、その数は日本一だ。にもかかわらず、知名度は有名な関西のお好み焼きの陰に隠れがち。広島県庁が昨年からしかけた自虐キャンペーンでも「おしい!お好み焼き」と指摘されてしまった。

だが、改めて見渡せば、見た目も味も関西風に負けない店が粒ぞろい。ぜひとも直接訪れて、個性的なお好み焼きを楽しんでほしい。(広島支局 三田敬大)

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