ふわふわvsぱりぱり 広島お好み焼き戦国時代

ふわふわ感が全面に出る「ドーム型」のお好み焼き(広島市南区の「電光石火 駅前ひろば店」)

真ん中には、どのガイドブックにも載っている定番の老舗「みっちゃん」を置いた。広島でお好み焼き店を訪れる際の参考にしてほしい。

まず真ん中はクラシカルな路線。味はキャベツや卵の味を生かし、ソースがほどよくからむ。食感は固くもなく柔らか過ぎもしない。「みっちゃん」のほか、「へんくつや」「麗ちゃん」などが並ぶ。新鋭では「ju―shi」にも要注目。基本のお好み焼きに加え、生クリーム載せなど凝ったトッピングにもチャレンジしている。

そして細井教授が「ここ10年ほどの流れ」と指摘するのが、麺をパリパリに焼き上げて食感を強調する路線だ。地元では「麺パリ」と呼ぶスタイル。最たる物が広島県府中市の発祥とされるお好み焼きの亜種「府中焼き」で、「としのや」がチェーン展開する。このほか、「三幸」「八昌」の名前が挙がる。

逆にしっとり、ふわふわでボリューム感を強調する路線もある。一般的には卵を焼いて小麦クレープの逆サイドの面を固めるところ、ほぼ半熟の卵をかけて仕上げる「ひなた」、「ちゅうりっぷ」などだ。

主食にもシメにも

調理法だけでなく、具材の選び方も食感に大きく影響する。特に麺に注目してほしい。実は広島では、かなりの割合で生麺を使用し、その都度ゆでる。

店に入り、鉄板の脇に麺をゆでるための鍋があれば、そこは生麺派だ。製麺所であらかじめ火を通しておくゆで麺や蒸し麺に比べ、コシが強くパリッとした食感になるという。細さも、モダン焼きのような太めから、冷や麦のような極細まで幅広い。極細麺では「悟空」が地元では有名。

素材の味を生かすという意味では、キャベツの扱いに定評のあるのが「いっちゃん」。ほとんど調味料を使用せず、季節によって水分や甘みの異なるキャベツの加熱時間を調節。甘みを最大限に引き出す。

逆にとことんひねるのが「横川鉄板」。広島のもう一つのB級グルメ、「汁なし担々麺」や山口県の「瓦そば」の味を再現したお好み焼きを提供する。今後も新星が続々とデビューしそうだ。

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