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女性よ、自信を持って職場で一歩前へ サンドバーグ氏

フェイスブックCOO

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NIKKEI STYLE

 女性のキャリアアップや仕事への意欲をめぐる論議が国内外で高まっている。火付け役は米フェイスブックのシェリル・サンドバーグ最高執行責任者(COO)。働く人たちの個々の意識が変われば企業社会は変わるのか――。「一歩前へ踏み出す」という意味のタイトルを冠した自著「リーン・イン」の日本語版出版に伴い来日したサンドバーグ氏に聞いた。

見て見ぬふり、もうしない

――あなたは社会的地位をすでに確立しているのに、なぜあえて女性たちを鼓舞する本を書こうと思ったのか。

「長い間、見て見ぬふりをして職場に適応しようと努めてきた。フェミニズムやジェンダーについて女性が発言すれば『キャリアが台無しになる』と周囲からも警告された」

「だが、米国の経営者に占める女性の比率は5%のまま。女性の同僚が職場を去る状況はグーグルに移ってからもいっこうになくならなかった。声を上げなければと決めたのはこのときだ」

「グーグルでは4千人いるチームを率いて、朝7時前から夜7時すぎまで働いていた。ところが出産すると、そうはいかなくなった」

――仕事を辞めるか、働き方を変えるか。2つの選択肢のうち、どちらを選んだのか。

「こっそり勤務時間を変えた。机のライトはつけっぱなしにし、ジャケットは椅子にかけてオフィスにいるかのようにみせ、駐車場にダッシュする。それでも仕事の成果は落ちなかった。フェイスブックに移った時は経営幹部だったので『私は5時に帰宅する』と自ら公言し、社員にも奨励した。女性のリーダーが増えれば、制約のある働き方しかできない社員をもっと支えられるようになると思う」

――女性ばかりに踏み出すことを求め、保育インフラ、柔軟で働きやすい制度の充実など政府や企業側への提言が不十分との批判も出ている。

「育児休業や保育施設の整備など政策や制度の拡充はもちろん必要だ。だが、私が強調したいのは働く人たち自身が意識を変えることの大切さだ。女性はもっと自信を持って仕事に積極的になるべきだ。『リーン・イン』とはスキーで使う言葉。恐れず前のめりになれば、加速する」

「同じ仕事でも、女性の賃金が男性より低い傾向は世界で共通している。米国では23%、日本では29%も低い。政策の見直しには時間がかかるが、自分の意識を変えることは今日からでもできる。みなが本音でオープンに対話することが重要だ」

――だが、日本では女性の社会進出がなかなか進まない。企業側への処方箋は。

「職場における男性像、女性像を確かめた興味深い実験がある。学生を2つのグループに分け、女性起業家ハイディ・ロイゼン氏の成功事例について印象を尋ねた。ただし、一方のグループだけは起業家の名をハワードという男性名に変えた」

「すると学生たちの大半はハワードについては『下で働きたい』と答えたが、ハイディには『出しゃばり』『一緒に働きたくない』との声が続出。成功している男性は好かれがちだが、女性は好かれない傾向が強い。こんな先入観が根付いていることをみなが認識すべきだ」

「長時間労働も問題だ。日本の1人あたりの総実労働時間は他国に比べて長い。安倍晋三首相は女性活躍を成長戦略の一つに掲げているが、長時間労働を見直さなければ、子育てなどをしている女性の就労は促進しない」

将来の夢へ「18カ月プラン」

――私生活では20代半ばで結婚・離婚を経験。キャリア人生にどう影響したか。

「両親には学業と同じくらい結婚も重要だといわれて育てられた。私は早くに結婚したが離婚。ラリー・サマーズ財務副長官(当時)から財務省で働かないかと誘われたが、ワシントンにいるのがつらくて西海岸でマッキンゼーのコンサルタントとして再出発した。働いてみると合わない仕事で1年で辞めた。若いときはだれしも、自分が本当に求めているものを見極めるのは難しい。私も分からなかった。キャリアとしては大間違いだった」

――政権交代に伴い財務省を去ることになり、無名に近かったグーグルへの転職を決めた。IT(情報技術)バブルがはじけ、先行きが不透明だった世界になぜ飛び込んだのか。

「学生時代、経済学を学び、政府などで働くつもりだったが当時、大きく変化していた分野はテクノロジー。AOLやヤフーが世界を新たな形でつなぎ、世界を良い方向に動かせるのは政府だけではない。長年の夢をかなえるチャンスだと感じた」

――個人のキャリア形成では「18カ月プラン」を持つべきだと提唱している。

「2年では長すぎ、1年では短い。区切りごとに仕事や学習の目標を達成するための短期計画を立て、長期的な夢を持つ。私のキャリアも一つひとつにつながりはないが、長期的な夢でつながっている。大きな夢に向かってリスクを取ることも必要だ」

――本を書いて人生が変わったか。

「いいえ、まったく。オフィスに行き、夜は子どもたちを寝かしつけ、パジャマ姿でキッチンで残りの仕事をする。これからも変わらない。本の出版後『LeanIn.Org』という団体を発足、女性の社会参加や教育を進めている。世界中から20万人、200社以上が参加しており、対話の輪をもっと広げていきたい」

(聞き手は女性面編集長・阿部奈美、小滝麻理子)

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