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きょうは「ランチケーション」 ママ社員が積極参加

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NIKKEI STYLE

 ランチタイムを有効活用する企業の動きが広がっている。まず主役となっているのが時間の制約が大きい働くママ。仕事や育児について意見を交わし、モチベーションを高める。商品開発などにつなげる取り組みも出てきた。ランチタイムの活用は、夜の酒の席で社員が交流を深める「飲みニケーション」という習慣に一石を投じるかもしれない。

7月中旬の正午過ぎ。東京都千代田区のセブン&アイ・ホールディングス(HD)本社に、グループ7社から子育て中の女性社員約60人が集まった。7~8人に分かれ、昼食を食べながら仕事や家庭などについて話し合う。「会社で娘の保育園の話をすることなんてこれまでなかった」。HD勤務の畑中かおりさん(39)は笑顔だ。

同社は昨年7月からこのランチ会「ママズ・コミュニティ」を始めた。毎回事務局がテーマを設けて意見を交わす。「社内で相談相手のいないママ同士のつながりをつくるのが目的」(セブン&アイHDの藤本圭子執行役員)。顔見知りが増えたり、職場に戻って子育ての話をしやすくなったり。認知度が高まり、父親の参加も増え始めた。

別の役割も担う。昼食はグループのイトーヨーカ堂が販売予定の総菜や弁当で、感想や要望などをフィードバックする。ママの意見を収集できる絶好の機会というわけだ。

効果も出始めた。ひな祭りや母の日などに販売する、巻きずしを海鮮などで飾り付けた「デコロールSUSHI」。ランチ会での「子どもには大きすぎる」との声をうけ、サイズを見直した。「販売回数を重ねるごとに売れてきた」(イトーヨーカ堂惣菜部の大築貴子シニアマーチャンダイザー)という。

働くママたちは就業中は仕事に集中し、就業後は家事や育児で帰宅する。社員の情報交換の場になることが多い夜の飲み会への参加は難しい。オフィス用品通販のカウネット(東京・港)が今年3月、全国の12歳以下の子どもを持つ30~40代の働く女性に行ったネット調査(有効回答数146人)では、9割が「子どもができる前よりも時間が足りない」と回答した。

ランチタイムならそんなママたちでも参加できる。しかも終了時間が決まっているので効率的に時間を使える。

 日立ソリューションズは「集まりは職場の誰もが参加可能なことが必要」としてランチタイムに早くから注目してきた。「働くママだけでなく、孫の育児を担うイクジイやイクバアなども夜は時間がとれないので、昼は有効」(人事総務統括本部ダイバーシティ推進センタの小嶋美代子部長代理)。昼に様々なセミナーや社内プロジェクトの打ち合わせを行っている。

8月下旬には社外の団体と9月に共同開催するイベントの話し合いを行った。有志の女性社員が集まり、弁当を食べながらリラックスして、ユニークなアイデアを次々とホワイトボードに書き込んでいく。人事総務統括本部の藤田恵理子さん(37)は「仕事も育児も大変だが、ランチタイムに興味のあることに携われて、刺激をもらえる」と話す。

オリックスは2009年から、復職して1年未満のワーキングマザーを対象としたランチ会を年4回開いている。東京では年に40~50人が復職し、うち30人程度がいずれかの回に参加する。人事担当者も出席して効率的な働き方やキャリアプランなど、働くママの悩みを把握する。

同社の働くママの割合は03年3月末の6.6%から13年3月末には29.7%まで高まった。ランチ会で出た声をいかして、労働環境を改善してきた効果が表れている。

昼にセミナーを実施している企業もある。キャリアデザイン研修を行うライフワークス(東京・港)は、ワーキングマザー向けのランチセミナーを約3年前に開始。これまで総合商社やメーカーの労働組合から依頼を受けた。2日に分けて昼休み40分程度を利用。20~30人程度が参加してキャリア形成について講座を受け、グループワークを行う。

ランチタイムを活用して、異業種の働くママをネットワーク化しようという動きも出てきた。「ペットボトルのお茶だけどカンパーイ!」。8月末の昼、東京・外苑前にある伊藤忠商事本社の一室に12人の働くママが集まり、仕事・育児の悩みや工夫について議論した。参加者全員が伊藤忠の社員ではなく、半分は博報堂の社員。このランチ会は博報堂の「リーママプロジェクト」の取り組みだ。

「リーママ」とは「サラリーマンママ」の略。博報堂の人材育成を担う企業内大学の活動の一つとして昨年4月に始めた。「飲みニケーション」をヒントに「ランチケーション」と名付け、約30社、約300人のママたちと行ってきた。

ママ同士をつなげて仕事や家庭の壁を共に乗り越えるのが狙い。情報交換に加えて、自分が元気づけられた言葉を紙に書いて発表し共有する。その様子はフェイスブックで公開しているが「もっと情報発信ができるよう模索している」(人材開発戦略室の寺村真美マネジメントプランニングディレクター)。こうした取り組みをビジネスにいかすことも検討していくという。

共働き世帯の増加で、妻と協力して家事や育児に参加する夫も増えている。ワークライフバランスに詳しい東レ経営研究所の宮原淳二氏は「とくに若い男性社員で育児に積極的に関わりたいと考えている人が多い。女性だけでなく男性にとってもランチタイムを使うのは有益」と指摘する。「飲みニケーション」一辺倒の習慣が変化していくことは、効率的で平等な働き方にもつながりそうだ。

(井土聡子、黒瀬幸葉)

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