同病相励ます 生きがい見いだす元気な会員たちピンボケおやじ記者が行く

東京・品川区南大井の日本網膜色素変性症協会(JRPS)本部に2月23日の朝、30人余りが集まった。2カ月に1度の会報の発送作業だ。JRPS監事の小林正志さんに「元気な会員が大勢来ますよ」と勧められて参加した。

会員に交じり会報の発送作業をお手伝い

集まった会員に交じり会報の発送作業を手伝う筆者(左から3人目。東京都品川区のJRPS本部)

会報2750冊、字が読みにくい会員向けのCD530枚を発送する。本部の役員やスタッフ、東京、神奈川、千葉、埼玉支部から22人の会員、それに品川区のボランティアらも集まった。私は千葉支部の人たちのグループに入れてもらって作業を手伝った。

分担して会報を1冊ずつ封筒に入れ、セロハンテープで封をして、住所のシールを貼る。手慣れた人たちに教えてもらいながら、まずセロハンテープ貼りを担当した。だが、目が悪いうえに手先が不器用だから、うまくいかず、封筒がどんどん積み上がっていく。

やむなく住所シール貼りに配置転換。しかし、粘着シートが手に貼り付いたり、まっすぐ貼れなかったり。逆さまに貼らないように住所を確認しながら作業するのだが、字が小さくて見にくい。

「目が悪いからなあ」と自分を慰める。でも、よく考えると周りの人たちはみんな網膜色素変性症で、私より症状が進んだ人も多い。

聞いてみたかった「生きがいと楽しみ」

手を動かしながらの雑談を聞く。日常の話題で盛り上がっているが、作業は滞らない。滞ってばかりの私は聞くだけで精いっぱいだ。消防署を退職した男性が「燃え上がっている火はよく見えるから一生懸命に消火しましたよ。それに火を消すだけが消防署の仕事じゃない。いろいろあります」と話した。この人は署長になったそうだ。

JRPSが会員向けに発行している会報

「息子に症状が出始めた。孫に出ないように祈ってます」と言う女性もいた。この病気は遺伝型も、そうでない孤発型もある。私は孤発型のようだ。別の若い女性は「研究が進んでいるので、遺伝子のことを取材するとためになりますよ」と教えてくれた。

作業はおよそ1時間半で終了。私のせいで我々のグループはビリだった。その後、恒例の1分間スピーチ。お題は「生きがいと楽しみ」。私がお願いしたテーマだ。

元消防署長さんは俳句に凝っていて、2句披露した。おおらかな句だと思ったが、「駄句!」の声が飛び、どっと笑いが起きた。めげずにもう1句披露したのが偉い。「音楽を聴くこと。夫とジャズのライブに行くのが楽しい」。この女性は絵を習い始めたそうだ。東京支部の中年男性は「月に1、2回、自宅から1時間半かけて多摩川まで歩くのが楽しみ。視力があるうちは続けたい」と話した。