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サッカーとフットボール、どちらの呼び方が正解?

2014/5/28

競技場にも2つの呼び方

 どちらの呼び方が普及?
「サッカー」「フットボール」
米国英国
カナダフランス
オーストラリアドイツ
ニュージーランドスペイン
日本ポルトガル
韓国ブラジル
南アフリカアルゼンチン

 サッカーで、米国流の呼び方と、英国流の呼び方が混在する例はほかにもある。「ピッチ」(英国流)と「フィールド」(米国流)というグラウンドを指す2つの呼び方だ。

 サッカーの競技場はかつて「グラウンド」や「フィールド」と呼ばれていた。「ピッチ」と呼ぶようになったのは比較的最近のこと。日本経済新聞の紙面では1997年秋ごろからこの言葉が登場し始める。折りしも、日本のサッカー代表が、43年越しの悲願を達成し、W杯初参加を勝ち取った1998年フランス大会。そのアジア予選を戦っているころだ。

 米国では競技場を「フィールド」と呼ぶが、サッカー発祥の地とされる英国では「ピッチ」と呼ぶ。その英国英語のピッチという呼び方が浸透していくのと並行して、日本代表チームも世界に打って出る実力をつけるようになった。98年フランス大会以降は、2002年日韓大会、06年ドイツ大会、10年南アフリカ大会と続き、今回の14年ブラジル大会で5回連続出場となる。

「ピッチ」の浸透、日本代表の活躍と関連?

 日本代表がW杯の常連になるに従い、中田英寿、川口能活などが、欧州のチームの門をたたき、今では欧州のリーグでプレーする日本人選手は珍しい存在ではない。世界水準のプレーを目の当たりにすることで、日本のサッカーファンの間でもピッチという呼び方が身近になったようだ。

 現在は、日本サッカー協会も競技場を「ピッチ」と定めている。競技そのものを行うエリアを「ピッチ」とし、その周辺の芝生のエリアを「フィールド」としている。これまでは、競技場を含め漠然と試合会場全体をフィールドと呼んでいた。

 今では日本代表の過半が欧州で活躍し、本田圭佑や香川真司など世界のトップ選手と肩を並べる選手も増えた。プレーする現場を「ピッチ」と呼び、ベンチと厳密に使いわけることで勝負へのこだわりが一段と強まったことを象徴しているのかもしれない。

(桑名正道、伊藤敏克)

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