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「そうめん」と「冷や麦」、違いは何なのか

2014/7/23

 冷たい「そうめん」がおいしい季節になってきた。近所のコンビニエンスストアに買いに行くと、店頭には「そうめん」のそばに「ひやむぎ」も並んでいる。どちらもおいしそうだと迷っていたら、おかしなことに気付いた。両者の包装に書かれたキャッチコピーが「どちらも同じ意味なのでは?」と思えてしまうのだ。考えてみると、そもそも「そうめん」と「冷や麦」の違いは何なのか。もやもやを解消すべく、調べてみた。

特徴は「なめらかさ」?「こし」?

キャッチコピーがよく似ている(セブン―イレブン・ジャパンのPB商品)

 気になったキャッチコピーは、セブン―イレブン・ジャパンのPB(自主企画)商品である「そうめん」と「ひやむぎ」の包装に書かれたもの。「そうめん」には「なめらかでコシが強い」と書かれており、「ひやむぎ」には「コシが強くなめらかな」とある。これで消費者は両者の違いが分かるのだろうか。

 同社に聞くと、こんな答えが返ってきた。商品の違いを前面に打ち出そうという狙いはなく、むしろ「PB商品としての統一感を持たせるようなパッケージにしています」(セブン&アイ・ホールディングス広報センター)。包装に書かれた表示を改めて見比べてみると、内容量も価格も同じで、100グラムあたりのカロリーもほとんど差がない。

 実は同社だけでなく、他社のPB商品でも、「そうめん」「冷や麦」という商品名が書かれていなければどちらがどちらなのか分かりにくいようなものが多くある。

 本当の違いは何なのか。全国乾麺協同組合連合会の安藤剛久専務理事に尋ねると、「現在では、単純に『麺の太さ』だけで区別している」と教えてくれた。

0.数ミリレベルのJAS分類

 日本農林規格(JAS)は、主原料に小麦粉と塩を使い乾燥させた「乾めん類」について「機械製麺の場合、長径1.3ミリメートル未満が『そうめん』、1.3ミリメートル以上1.7ミリメートル未満が『冷や麦』」と規定している。

 では太さ1.7ミリメートル以上の麺は? JASの分類では「うどん」。さらに、4.5ミリメートル以上になると「きしめん」となる。太さ0.数ミリメートルから数ミリメートルの間で、呼び名が異なる様々な麺に分類されるのだ。ちなみに「そば」には太さによる定義はなく、JASでは「重量比でそば粉の配合率が30%以上」なら分類上は「そば」、生めん類の表示に関する公正競争規約でも「そば」は「そば粉が3割以上」となっている。

太さによる「乾めん類」の分類
手延べ機械製麺
そうめん長径1.7mm未満長径1.3mm未満
冷や麦長径1.7mm未満長径1.3mm以上、
1.7mm未満
うどん長径1.7mm以上長径1.7mm以上
きしめん幅4.5mm以上、
厚さ2.0mm未満
幅4.5mm以上、
厚さ2.0mm未満

(注)日本農林規格(JAS)による

 ところが、これで一件落着ではない。前に説明した機械製麺の場合のJAS分類で、なぜか手延べの場合は、1.7ミリメートル未満なら「そうめん」「冷や麦」のどちらの名前を使ってもよいことになっているのだ。

 これには理由がある。200年の歴史をもつ徳島県名産の手延べ「半田そうめん」は、太さが1.7ミリメートル前後で他のそうめんより太いという特徴がある。JASにそのままあてはめると、冷や麦に分類されてしまう。これを回避するため2004年にJASが改定された。その結果、伝統の「半田そうめん」は連綿と続いている。

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