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増殖する「○活」、背景に何が 「活」一字に新たな意味

2012/12/18

就活、婚活、離活に妊活……。「○+活」という造語が次々と登場しており、その勢いはとどまるところを知りません。12月3日に発表された2012年「ユーキャン新語・流行語大賞」でも、「終活」がトップ10の一つに、「ソー活」は審査員が選出するノミネート語になりました。なぜ次々と新たな「○活」が生み出されるのでしょうか。背景を探ってみました。

雑誌や書籍、新聞には「○活」の文字が躍る

■積極採用する国語辞典も

まずは「○活」の広がりについて確認します。12年11月に発売された中型辞書、大辞泉第2版(小学館)は新語の積極採用が特徴の国語辞典。類書中最も多く、「朝活」「婚活」「就活」「転活」「離活」がそろっています。「葬式や墓など人生の終わりに向けた活動」を意味する終活、「交流サイト(SNS)などのソーシャルメディアを使った就職活動」を意味するソー活はまだ一般的でないせいか載っていませんが、インターネット版「デジタル大辞泉」では「妊活」「保活」もしっかり収録されています。

「現代用語の基礎知識」で新設
された「○活」の項目例
2010年版婚活、離活
2011年版朝活、終活、妊活、保活
2012年版温活、寝活
2013年版ソー活、友活

(注)いずれも前年の11月に発売

これらの造語の中で“元祖”となったのが、就職活動の略である就活。学生の間ではすっかりおなじみです。全国紙の新聞記事データベースで調べられる最も古い例は1995年5月27日付産経新聞で、女子大生が同紙記者に宛てたはがきの文面を引用して「就職活動(就活)に勢い込む前に元気に明るく暮らすつもりです。就活はイイ女の試金石かもしれませんね」と使われています。「現代用語の基礎知識」(自由国民社)に初採用されたのが99年発売の2000年版ですから、広まるまでに数年を要したとみられます。

■苦境乗り切るための「軽いノリ」で浸透

現代用語の基礎知識は新語・流行語大賞の選者とあってか、解説も一味違います。04年版では「2001(平成13)年あたりから、学生の間では『就職活動』のことを縮めて『就活』とよぶようになった」と定着時期に踏み込んで記述。長引く不況に伴う採用数の減少、求められる資質の多様化など学生の就職活動の中身そのものが厳しさを増している――と言葉が生まれた背景も指摘。その上で「そのような状況を乗り切るために、軽いノリでの『就活』というネーミングが浸透しているようだ」と分析しています。

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