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商標登録が過去最多に 「俺の」ネーミングなぜ流行

2014/1/8

 2013年の「新語・流行語大賞」からは漏れたものの、隠れた流行語として「俺の」というネーミングがある。高級フレンチ・イタリアンを安価な立ち飲み形式で提供するという常識破りのコンセプトで大人気となった外食チェーン「俺のフレンチ」「俺のイタリアン」が火付け役。コンビニエンスストアでは「俺の」を冠した商品が復活したほか、商標登録の申請も急増している。各社が込めた俺ネーミングの狙いとは。そして、なぜこれほど流行するのだろうか。

行列が絶えない「俺のフレンチGINZA」(東京都中央区)

■「男性向け」と「ボリューム感」で訴求効果

 「活オマールのロースト」1280円――。昨年12月中旬の土曜、東京・銀座。午後5時台というのに「俺のフレンチGINZA」の店頭には50人超が列を作る繁盛ぶりだ。

 最近の「俺の」ネーミングのきっかけとなった「俺の」レストラン。11年に「俺のイタリアン」でスタートし、12年にフレンチを始めた。いずれも盛況で、東京・銀座を中心に次々と「俺の」を冠した飲食店を開業。13年には「俺のやきとり」「俺の割烹(かっぽう)」「俺のフレンチ・イタリアン」と3つの新タイプの店を出した。

 レストランだけではない。一部の航空会社で「俺の機内食」というサービスも始めた。社名も変更。当初はバリュークリエイトという会社で手掛けていたが、12年11月に新会社「俺のフレンチ・俺のイタリアン」(東京・中央)を設立。13年2月には「俺の」へ変更した。「俺の」は「株式会社」込みで表現すると「俺の株式会社」。名実ともに「俺の」ブランドを前面に打ち出した会社に変わった。

ファミリーマートが売り出した「俺のエクレア」と「俺のティラミス」

 外食業界にとどまらない。コンビニ大手のファミリーマートは13年6月、エクレア、プリン、ティラミスなどの「俺のスイーツ」シリーズの販売を2年ぶりに再開した。デザートなどのスイーツはとかく女性向けとみられがち。スイーツ好きの男性の中には購入の際に気恥ずかしくなる人もいそうだが、男性向けが明示されたこのネーミングなら気兼ねなくレジへ運べる。前回も男性からの人気が高く、復活へのリクエストが多かったという。

 加えて、通常サイズよりボリューム感があることをそれとなく表せる効果もある。エクレアは1.5倍、ティラミスは2.6倍、12月に発売した茶プリンは5倍ものジャンボサイズ。スイーツを離れてお好み焼き「俺の豚玉」も発売し、総菜のラインアップとしても定着させたい構えだ。

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