大阪の商業施設はBGMが大好き トイレにも専用曲

2014/4/27

耳寄りな話題

3月に全面開業した日本一高いビル、あべのハルカス(大阪市)。買い物した後、用を足していると優雅な音楽が流れてきた。別フロアのトイレではまた違った音が聞こえる。耳でも客を楽しませようという趣向だ。なぜここまでBGMに凝るのだろう。

あべのハルカスのトイレ、各階で違う楽器の曲

写真は3月9日のお披露目コンサート

あべのハルカス近鉄本店の男子トイレを全階調べた。流れる曲は共通だが、8通りの組み合わせの楽器が鳴る。同店販売推進部の坂本雅哉部長は「大阪の学生が書いたオリジナルの5曲を、大阪の学生たちが演奏した」と教えてくれた。

奏者は13人をオーディションで選んだ。全面開業の2日後、曲のお披露目コンサートを開催。フルートを吹いた由利友樹子さんは今春まで大阪音楽大学(大阪府豊中市)で学んだ。「自分の演奏がいろんな方に聴かれるのは気恥ずかしいけど、何度も録音していい音になった」とはにかむ。

売り場のBGMにも工夫を凝らす。通常のCDより音域が広いハイレゾ音源を採用。坂本さんは「人の感受性で音楽は重要。無意識のうちに居心地の良さを感じてもらいたい」と狙いを明かす。

昨年開業したグランフロント大阪(大阪市)はどうか。休日に出向くと敷地内の「うめきた広場」周辺では複数のバンドが演奏中だった。ビルを運営する一般社団法人、グランフロント大阪TMOなどが公認アーティストを選び、若手に演奏の場を提供している。同社イベント担当者は「昨年7~12月、約200回のライブを開いた。今年はもっと増やし、音楽のあふれる街にしたい」。

デューク・エイセスが歌う商店街のテーマソング

大阪の新しい商業ビルは音楽の集客効果にかなり期待をかけているようだ。演奏を耳にしていたら、「下町の商店街でもええ音楽が流れてますよ」と声をかけられた。旭区にある千林商店街振興組合理事長の西川徹さんだった。

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