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390円が250円 格安切符の自販機、関西になぜ多い

2014/2/23

土日や時間限定の格安切符は私鉄にもあるが、JRの昼特きっぷは割引率が大きく、店側の利幅も大きい。仕入れ先は個人だけではないようだが、どの店も「詳しくは企業秘密」。それぞれ大量の仕入れルートを確保しているとみられる。

自販機で扱うメーン商品も、この昼特きっぷだ。滋賀県なら琵琶湖線のほぼ全駅、大阪―三ノ宮間もほとんどの駅前に自販機が設置されている。

格安切符の自販機は滋賀県の会社が始めたという説がある。確かに滋賀県には自販機が多く、金券ショップの業界団体、日本チケット商協同組合の調査によれば、全国に設置されている自販機の3割は滋賀県内にあるという。

草津駅(滋賀県草津市)前のある自販機では大阪までの切符が京都―大阪の昼特きっぷと京都―草津の回数券の2枚セットで780円。定価の1110円より3割もお得だ。遠距離のため割引率が大きく、早朝や深夜でも格安の切符が買える自販機が普及したらしい。店舗を開く場所のない駅前でも自販機なら設置できる。

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こうした自販機の存在をJRはどうみているのか。広報部に聞いてみると「違法ではないし、私有地での販売なので、いいとも悪いとも言えません。もちろん積極的な利用は勧めていません」との答えが返ってきた。

格安切符への需要の強さは、金券ショップの「集積地」も形づくった。前述の梅田スタンプのある大阪駅前ビルの地下には約20店の金券ショップが集まり、この10年で「駅前ビルに行けば安い切符が買える」という評判が定着した。客足が絶える日はなく、東京行きの新幹線だけでなく在来線の切符も飛ぶように売れる。

JRの主な駅前では自販機の前にずらりと人が並ぶ光景を目撃した。格安切符と自販機は関西での生活に欠かせない必須アイテムになっている。

(大阪経済部 鈴木卓郎)

[日本経済新聞大阪夕刊関西View2014年2月18日付]

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