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桐谷さんの株主優待入門

地方特産品が目白押し 「ふるさと優待」銘柄

日経マネー

2016/5/4

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ここ数年、ますます盛り上がるふるさと納税。それを意識してか、株主優待に地方の特産品を取り入れる企業が増えているようです。今回は桐谷さんに、果物や海産物などの地方特産品が受け取れる銘柄を教えてもらいました。

ここのところ、優待に地方特産品を加える企業が増えているようです。中でも太っ腹なのが、2014年から内容を変更したオリックス(東1・8591)。100株以上で、全国各地の取引先が製造・販売する5000円相当の食品・飲料約10品から選べる「ふるさと優待」が受け取れます。

桐谷広人(きりたに・ひろと) 66歳。プロ棋士(七段)。1984年の失恋を機に株式投資を始める。現在400以上の優待銘柄を持ち、その優待品で日々の生活をほぼ賄っている。癒される人柄も人気の理由

2015年は「伊達の牛たん詰め合わせ」や「讃岐うどん特選セット」などがラインアップされました。配当と優待利回りを合わせると、約5.6%です。16年からは、3年以上の継続保有で1万円相当の品物を受け取れることになり、配当と優待利回りを合わせて約9%になる計算です。

■今が買い時、地方銀行株

地方特産品優待といえば、地方銀行です。株主になれば、その地方の農家や畜産、醸造所などを応援することにもつながるのがうれしいですね。例えば、私が古くから株主になっているのが青森銀行(東1・8342)。1000株以上で、67品もの青森県特産品から1つを選択できます。

私のお気に入りは、りんご100%のジュース。濃縮還元ではなく、ストレートなので、体にも良さそうです。青森銀行は以前、私の買値を上回る株価を付けたこともあったのですが、優待欲しさに売るのをためらっていたら、うっかり売り時を逃してしまいました……。

続いては、福島県の東邦銀行(東1・8346)。1000株以上を1年以上保有すると、3000円相当の福島県特産品が受け取れます。5年以上継続保有すれば、5000円相当の特産品にグレードアップ。加工肉や海産物など、充実したラインアップで大満足です。

銀行株は1000株以上の保有から優待を受け取れるという銘柄が多いのですが、100株以上の優待を設けているのが伊予銀行(東1・8385)。100株以上で今治産タオル、1000株以上で5000円相当の愛媛県特産品が受け取れます。うちには既に使い切れないほどのタオルがありますが……、やはり生活必需品はありがたいですね。

その他、新潟県特産品が受け取れる第四銀行(東1・8324)、三重県特産品が受け取れる百五銀行(東1・8368)、香川県特産品が受け取れる百十四銀行(東1・8386)など、地方特産品が欲しい方は、地方銀行の優待を確認してみるといいでしょう。特に今、マイナス金利などの影響で銀行の株価が軒並み下がっています。利回りが高くなっているので、私にとっては絶好の買い時ですね。

注:データは2016年4月4日の終値。優待利回りは長期優遇の中で最も有利なものを適用。「優待+配当利回り」の――は算出不能

■お茶に果物、お気に入り優待

食品の優待は、自分の嗜好に合わせて選択したいもの。健康にいいと聞いて、私が毎日飲んでいるのが日本茶です。静岡に本社を置くデイトナ(JQ・7228)は、200株以上で静岡県産の新茶など2000円相当の品が受け取れます。配当が約2%、優待利回りが約1.4%なので、お茶が欲しいという方にはお薦めの銘柄です。

また、電業社機械製作所(東2・6365)は、東京に本社を置くポンプの大手なのですが、優待は静岡産新茶。100株以上で1500円相当、2袋を受け取れるので、長年重宝しています。

もう一つ私が好んでもらっているのが、青森でホームセンター事業を行うサンデー(JQ・7450)の優待「葉とらずりんご」。文字通り、葉っぱを取らずに自然の状態で果実を熟させるりんごです。葉を取らないため、見た目は色ムラがあるのですが、とにかく甘い。葉で作られた養分が果実に蓄えられることで、ぐっと糖度が上がるそうです。このように、今まで知らなかった名産品に出合うことができたり、どんなものが届くのかという楽しみが大きいのも、地方特産物品優待の良い点ですね。

【今回の桐谷戦略】 優待の改悪で株価は暴落する?

3月末の権利確定日を前に複数の企業で優待の変更があり、優待族に衝撃が走りました。一つは、ハーバー研究所(JQ・4925)。これまで年2回、100株以上で3000円の優待券が3枚だったのが、1000円券10枚に。総額はアップしたのですが、今回の券は2000円の買い物ごとに1枚しか使えません。我々優待族は現金は使いたくないんですね。それゆえ、4250円だった株価は3135円まで暴落してしまいました。

もう一つがジェコス(東1・9991)。2015年までは、100株以上で4000円相当のケトルや鍋だったのですが、3月22日に優待制度廃止を発表。実は、ある証券会社のサイトで桐谷お薦め優待銘柄として大きく紹介され、その影響も少しはあったのかもと……。ただし増配の発表があり、株価にほとんど影響はなかったようです。

■5月の権利確定銘柄

では最後に、株主優待ブログ「毎日優待三昧」が人気の個人投資家rika氏が厳選した「2016年5月に入手できるお得銘柄」を紹介しよう。2016年5月中に割当基準日を迎える銘柄だ(なお、2016年5月末が割当基準日の場合、優待を得るための最終売買日は、5月26日になる)。銘柄選択の際の参考にしてほしい。

rika氏(ウェブサイト「毎日優待三昧」運営者)が厳選した、「5月に取れるお得優待」。株価ほか各種データは2016年4月4日時点のもの。最新情報は各社ウェブサイトのIR情報のページなどでご確認いただきたい。優待内容については、年2回同内容の優待をもらえる場合、1回分の内容を表示。利回りの――は計算不能

(日経マネー 御船晶子)

[日経マネー2016年6月号の記事を再構成]

日経マネー2016年6月号

著者 :日経マネー編集部
出版 : 日経BP社
価格 : 730円 (税込み)

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