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「仕事ができない」と思われないためのセルフチェック

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日経ウーマンオンライン

どんなに仕事を頑張っていても、言葉遣いや配慮がまずかったばかりに、一瞬で全ての頑張りが無駄になってしまうケースは多くあります。一度悪いイメージを持たれてしまったが最後、先入観を覆すためには相当な努力が必要です。

「独りよがり」の表現で誤解を生んでいませんか?

以前、とある企業の株主総会のプレゼンに参加する機会がありました。その際、営業担当の取締役が、自社の新業態の名前を「社内だけで通じる略称」で短く言い換えて発表していました。もちろん、株主は略称の意味を知りませんので、しばらくは何の話をしているか意味が分からない様子でした。社内で毎日のように略称を使っているため、つい口にでてしまった言葉だと思いますが、この一言で私は「この会社は顧客満足と言っておきながら自社のことで頭がいっぱいで、この言葉で相手がどう感じるかまで気が回らない会社なのだな」と思ってしまいました。

また、このようなこともありました。とある企業の起業支援イベントでの出来事です。その企業は社会的に意義がある新しいアイデアをプレゼンする個人を募っており、対象者を変えた2種類の資料を準備し、多くの人の前で何度も同じプレゼンを行っているようでした。2種類の資料とは「スポンサーを獲得するための企業向けプレゼン」と「多くの参加者を募るための一般客向けプレゼン」です。私は後者の「一般客向けプレゼン」を聞いていたのですが、途中で「あ、これは企業向けプレゼンを使い回しているな」と気付いてしまい、せっかくの良い話だったのに一気に冷めてしまいました。

使い回しに気付いた理由は「このプロジェクトはCSR(企業の社会的責任)の観点からも意義があるプロジェクトです、その理由は…」という説明をはじめたからです。企業向けならCSRは重要かもしれませんが、私たち一般客にとっては、この場合はCSRよりも、プレゼンに勝ち進むメリットのほうが重要なものでした。「プレゼンに勝ち進んで優勝できたら、あなたを資金面でサポートするのは、次のような大手企業です」という言い方をしてくれたら良かったのに、と残念に思いました。

いつも口にしていると違和感に気付かず、知らず知らずに相手にとって分かりにくい表現をしてしまったり、相手を読み違えたりすることは多くあります。私も気をつけよう、と思った出来事でした。

このように、知らず知らずのうちに独りよがりの発信をしてしまうことは往々にしてあることです。言葉の使い方や表現を少し間違ったばかりに、あなたの頑張りが認められないのはとても残念なこと。今回は、独りよがりの発信で「こいつは仕事ができない」とレッテルを貼られないために心がけるべきポイント3つを紹介します。

(1) YouとIの比率は9:1
(2) 不満があるときは代案とセットに
(3) 結論が先、プロセスは後

ポイント1

「I」が多すぎると「ウザイ人」に 「You」と「I」の比率は9:1

話を聞いてもらえない、協力してもらえないと悩む人は、話し方で損をしていることが多いのです。実は、みんなが興味を持っているのは、あなたではなく「自分自身」。会話をしたりプレゼンを聞いたりしているとき、相手はあなたの話に、次のような「?」を頭に置きながら聞いていると思って間違いありません。

「で、それって私(自社、自分の部署)に何のメリットがあるの?」

その疑問に答えるために、あなたの主張を、相手のメリットに絡めて伝えるように意識することが大切です。つまり、「私がどれだけ頑張ったか」ではなく「あなたにどれだけ役立つか」という文脈に表現を変えていくようにしましょう。比率で言うなら、「I」は1割、「You」は9割くらいでちょうどいいバランスになると覚えておきましょう。

自分が書いた文章や資料を見直してみて「こういう結果になると『自分が』困る」「この提案が通らないと『自分に』不利益がでる」「相手の考えは間違っていて『自分が』正しいから、論破しなければならない」という表現が多いかもしれない、と感じたときは、「自分が」を「相手が」に変えてどう表現できるかを考えてみましょう。

例えば、あなたがもし営業担当なら「苦節何十年のプロジェクトです」「この準備のために○億円投下しました」というように、自分(自社)が投下した時間や金額を話すことにいくら時間をかけたとしても相手に響くことはありません。何時間資源を投入したかは、相手にとってはどうでもいい話。自分の思い入れが強いと、つい、自分や自社がどれだけ頑張ったかに焦点をあててしまいがちですが、会社で決裁権を持つ人は、間違いなく会社の利益に敏感です。同じ内容でも「弊社ではこんなに手間暇をかけてコスト削減に注力しました」よりは「少ない時間で、これだけの効果があり、御社の時間がこんなに増えます」と伝えたほうが良い場合のほうが多いのです。

ポイント2

不満がある時は代案とセットにしよう

溜飲を下げるためだけに現状の不満をアピールすると、「この人は仕事ができない人だ」というレッテルを貼られて損をするので気をつけましょう。

私が会社員時代の失敗談です。当時私は部署内のコミュニケーションがうまくいっていないという危機感を持っていました。上司に問題点や解決策を直接伝えるべきところを、上司はどうせ話を聞いてくれないと思い込み、上司を飛び越え、話を聞いてくれそうな上層部に不満として伝えてしまいました。そのときに返って来た答えは、次のようなものでした。

「じゃあ、具体的にどうすれば解決するの?」
「今のあなたの上司以外に、ふさわしい上司はどこにいるの?」
「代わりになる人は、どこでどうやって見つけるの?」

深く考えずに不満をただ伝えてガス抜きをしてしまった私は、その質問にぐうの音もでませんでした。今振り返ると、上司に現状の不満を伝えるというプロセスを飛び越えてしまったのも間違いですし、不満だけをぶちまけて、改善案を示していなかったのも間違いです。この一件以来、不満と代案は必ずセットで持って行き、前向きな解決案があることを示すよう心がけるようになりました。

ポイント3

結論が先、プロセスは後まわしでいい

以前、米国の非営利団体、キッズスペースファウンデーション代表で、ニューヨーク在住の教育研究家、大庭コテイさち子さんの講演を聞く機会に恵まれました。大庭さんは論理的で説得力がある文章とはどのようなものかを研究しています。彼女の言葉で印象的だったのが「分かりにくい文章はおまんじゅうのような文章構造になっている」というものでした。おまんじゅうのように、一番おいしい「あんこ」の部分を最後まで包み込んで見えなくしているために、話を聞いていても要点が見えにくい、というわけです。

例えば、何か質問をされたとき、「○○なので××です」と、理由から話して答えを最後に持って行くのが「おまんじゅう話法」です。そうではなくて、「××です。理由は○○です」と、質問をされたら簡潔に答えを先に言ってしまい、その後で理由を言うようにするだけでもわかりやすさは格段に違ってきます。

ビジネスコミュニケーションにおいての行き違いは、ほとんどが「おまんじゅう話法」が原因のような気がします。「質問に対して答えていない」と言われてしまう人や、今言おうと思ったのに、言う前に話を遮られたという経験がある人は、特に最後に大事な話をとっておく「おまんじゅう話法」をしていないか振り返ってみると良いでしょう。

相手が自分の期待する通りの反応を示してくれない時は、自分の「伝え方」に問題がなかったかを、上記3つのポイントから振り返ってみましょう。

「で、要点は何なの?」と聞かれたり、相手が思うような動きをしてくれなかったりという不満から解消され、仕事ができないヤツ、というレッテルを貼られずにすみますよ。ぜひお試しください。

池田千恵(いけだ ちえ)
株式会社 朝6時 代表取締役。慶應義塾大学総合政策学部卒業。外食企業、外資系戦略コンサルティング会社を経て現職。企業や官公庁、個人に向け、図を活用したプレゼンテーション資料作成術、企画書作成術や会議進行術など、「伝わる」コミュニケーション全般について指南。女性のキャリア形成、ダイバーシティなどをテーマに講演、著述活動も行う。『絶対! 伝わる図解』(朝日新聞出版)、『描いて共有! チーム・プレゼン会議術』(日経BP社)などプレゼン・図解に関する著書多数。

[nikkei WOMAN Online 2016年4月1日付記事を再構成]

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