ほったらかしで「きちんと夕食」ができあがる夕活家電
私をささえる最愛家電
前回記事は、新生活の朝を気持ちよくスタートさせる朝活家電をピックアップしました。今回は夕食で大活躍間違いなしの夕活家電です。勝手に調理をしてくれる「ほったらかし家電」は昨年から人気があります。決して手抜きにはならず、家電がしっかり調理してくれるのでつきっきりの必要がないのが最大のメリット。その間にほかの家事を効率よくこなせば、自分のための時間も増えますね。
朝にセットし、夜に煮込みができている電気無水鍋
ヘルシオ ホットクック(シャープ)
無水調理とは、水を足さずに食材の水分だけで料理する調理法です。素材のうまみや栄養が逃げないので濃厚な味わいになり、栄養価も高いのが特徴。2015年に大ヒットした「ヘルシオ ホットクック」は、無水調理ができる家庭用電気鍋としては業界初の製品です。
食材と調味料を入れてスイッチオンするだけで、自動でおいしく仕上げます。タイミングが難しいかきまぜや、コツがいる火加減もすべてコントロール。焦げてしまいがちなカレーやシチュー、味のしみ込み加減がむずかしい煮込みが簡単に出来上がり、さばのみそ煮、ブイヤベース、黒豆、ヨーグルトなどじっくり時間をかけたいメニューにもぴったりです。
無水調理は栄養成分の流出を抑え、特に抗酸化作用のあるビタミンC、葉酸などの栄養素をより多く残してくれるので、健康面を気にする働き盛りの女性にこそ使ってほしいと思います。
また、予約調理もうれしい機能。出勤前に食材と調味料を入れ、帰宅時間に出来上がりを合わせておくと、「ただいま」の直後においしい夕飯を食べられます(予約設定できるのは16メニュー)。
私は、キッチンで仕込みをした後、ダイニングテーブルに「ホットクック」を持っていきます。家族が食卓に座って食べる直前にフタを開け、熱々できたてを食べるのが楽しみです。カレーなら野菜のうまみが凝縮され、じっくりと手をかけたような絶品に。ひじきや牛肉のしぐれ煮、八宝菜などの炒め物などもできます。煮込み料理中心の製品ですが、実は幅広いアレンジメニューができるところも気に入っています。
http://www.sharp.co.jp/
ワンプッシュでシャキシャキの野菜サラダが完成
マルチチョッパー(フィリップス)
私たちが1日にとりたい野菜の目標値は350グラムと言われていますが、厚生労働省によると、実際には283グラム程度しかとれていないのが現状。それもそのはずで、生の状態で350グラムの野菜を見ると、食べきれないと思ってしまう量です。
野菜を小さめの均一サイズに切って混ぜ合わせたチョップドサラダは、食べやすさから海外では人気。これならたくさん野菜がとれそうですが、数種類の野菜を地道にカットするのは大変。そこでおすすめしたいのが「マルチチョッパー」です。
一般的なフードプロセッサーにありがちな「大きさがバラバラ」「水分が出てベシャベシャ」といった不満を解決したのがこの製品。毎分約1500回の低速で回転する「チョップドロップモード」で、食材の水分をより多く残すドライピースカットを実現。特別に設計されたバスケットの穴から、切った食材を下に落としていくことで均一の大きさにカットし、シャキッとした食感のみずみずしいみじん切りが手早く簡単に作れます。
パプリカ+キュウリ+チキン+アーモンドの、ビタミン強化の組み合わせが私の定番です。これからの季節なら、ミョウガ+大葉+ショウガ+キュウリで和風に仕上げ、冷ややっこにかけていただくのも良いでしょう。そうめんの具としても重宝します。
今まで冷蔵庫をチェックすると、マッシュルーム1個など「これ、どうしよう」といった余り野菜に困ることが多かったのですが、「マルチチョッパー」はそんな残り野菜を集めて、きちんとした一品に変身させてくれます。ボリュームのあるチキンハムやアーモンドなど歯ごたえのある食材を多めに入れたチョップドサラダなら、一品でおなかが満たされてダイエットにもなりそうです。
毎分約5000回の高速で回転する「フードプロセッサーモード」もあり、「刻む・混ぜる・ミンチ」の3役を担当。料理の下準備に適しています。お好み焼き、ドライカレー、ハンバーグのタネ、スムージー、離乳食作りなどに役立ちます。
http://www.philips.co.jp/c-m/consumer-products
複数の素材が一度に調理できるオーブンの革命児
ウォーターオーブン ヘルシオ(シャープ)
調理型オーブンレンジはいろいろな料理は作れるものの、実際には「レンジの温め機能しか使っていない」という人が少なくないのが現状でした。それを抜本的に見直したのが、最新の「ウォーターオーブン ヘルシオ」です。
注目すべきは、レシピいらず・はかりいらず・解凍いらずの「まかせて調理」機能。好みの材料を好きな分量で、さらに冷凍のままでも、ボタンひとつで加熱調理できる、本当の「おまかせ」なんです。
過熱水蒸気や温度センサーによって、温度の低い食材から順に熱を入れるという高度な技術が搭載されているため、冷凍のお肉と常温の野菜など、加熱時間が異なる食材を一度に入れてもすべての食材が最適に加熱された状態に仕上がるのが画期的です。
たとえば、オーブン皿に冷凍の鶏肉、冷蔵のパプリカ、常温のジャガイモを入れてボタンを押すと、香ばしく焼けた鶏肉と、野菜そのもののうまみが残るパプリカのソテー、ホッカホカのジャガイモの出来上がり。付け合わせからメーンまで3~4品が一度にできてしまいます。数々の電化製品と出会ってきた私ですら、衝撃を受けました。
ほかにも、冷凍のミックスベジタブルと冷やご飯、常温の野菜やハムをヘルシオに入れるだけで、ムラなくしっかり加熱されたチャーハンができたり、レンジの上段で魚を焼きながら下段で茶碗蒸しをつくったり、ノンフライの揚げ物もできるなど、いろいろな使い方ができます。
ヘルシオに生魚や冷凍肉などの食材を並べてボタンを押すだけの手軽さなので、私が出張している間も、夫は食生活にはあまり困らなかったようです。そういう効果も含めて、私にとってはまさに「魔法の調理器」といえる一品です。
http://healsio.jp/
大手プレハブメーカーでインテリアコーディネートを担当し、インテリア研究所を経て商品企画部へ。その後、インテリア&家電コーディネーターとして独立。情報ポータルサイトAll Aboutをはじめ、雑誌・新聞・テレビなど幅広いメディアで活動中。家電業界出身ではない中立的な立場と消費者目線での製品評価や、分かりやすい解説に定評がある。
(文 内藤綾子)
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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