MONO TRENDY

デジタル・フラッシュ

安価な高性能スマホ 最後の狙い目は型落ち機種

日経トレンディネット

2016/4/6

iPhone 6の場合、2016年1月まではMNPで64GBモデルが一括0円にキャッシュバック3万円がついた。だが、2月からは16GBモデルがスマホを下取りに出したうえでの一括0円となった。実質、4~5万円値上がりしたこととなる
日経トレンディネット

2016年2月1日、スマートフォン(スマホ)売り場からMNP(携帯電話番号ポータビリティ、他社への乗り換え)契約のキャッシュバックが一斉になくなった。就職・入学でにぎわう春商戦にもかかわらず、スマホ売り場を訪れる人の数も大幅に減った。

理由は明白で、総務省がMNP契約に対するキャッシュバックや、スマホの本体価格を下回る値引き販売に対して規制をかけたのが原因。その結果「MNPを使って他社へ移行すると毎月のスマホ料金が大幅に安くなる」という構造はなくなった。

もとは安倍首相の携帯電話料金値下げ指示で始まった総務省の施策だが、一般的なスマホ利用者にとっては最新スマホを安く利用できる機会を奪われることになってしまった。

■型落ちハイエンドは最後のチャンス

一方、このキャッシュバック規制の影響で、店頭では機種変更の値下げが始まりつつある。機種変更とMNPの価格差が1万円前後になり、手数料を含めた支払い総額は機種変更とMNPでほぼ変わらなくなってきた。

特に安くなっているのは、Android(アンドロイド)スマホで、型落ちを含む一部のハイエンド機種と、近年増えつつあるローエンド機種だ。このうち、ハイエンド機種の多くは2年前のスマホより高性能だが、今のローエンド機種のほうは2年前のスマホより性能が低いことも多いので注意したい。

今のローエンド機種は2年前のスマホより性能が低い

今後、大手キャリアのラインアップは、ミドルやローエンドのスマホが増え、ハイエンド機種は減ると見られている。そうなると、高性能なハイエンドスマホを特価で購入する機会も少なくなる。もし機種変更を考えているなら、型落ちハイエンドを安く購入できる2016年の春商戦で買い替えてしまおう。

■iPhoneへのMNPは6sがお得

iPhoneは各社とも主力商品として位置づけており、MNPと機種変更では施策がやや異なっている。

「iPhone 6s」と「iPhone 6」

まずMNPだが、2016年1月までは型落ちの「iPhone 6」がキャッシュバック付きで安く販売されていたが、2月に入ってからは最新の「iPhone 6s」とiPhone 6の価格差はかなり小さくなっている。MNPの場合はiPhone 6sとiPhone 6の価格差が1万円以内になっているので、iPhone 6sを選んだほうがよい。iPhone 6sは購入から180日たてばSIMロックを解除できるので、格安SIMが使えるようになるほか、中古ショップでの買い取り価格が下がりにくい。

auとソフトバンクの場合、「iPhone 5」などの旧機種を2年以上利用しているユーザーも多い。このため、iPhone 6の機種変更価格がお手頃な価格に設定されている。そのようなユーザーは安くなったiPhone 6への機種変更を検討してもいいだろう。

ドコモの場合は、「iPhone 5s」「iPhone 5c」からの利用者しかおらず、機種変更するならiPhone 6sが求められることが多い。このため、iPhone利用者か、25歳以下の利用者に限りiPhone 6sへの機種変更価格をMNP並みに割り引くことで、他社へのMNPを防ぐ施策をとっている。

なお、ドコモのiPhone 5sと5cは多くの格安SIMで使えることから、中古スマホ取り扱い店の下取り価格が高いことが多い。

■MNP限定でXperia Z5が特価に

ドコモ、au、ソフトバンクとも、iPhoneに次ぐMNPの目玉端末として「Xperia Z5」のMNP価格を実質で1万5千円前後にまで値引きしている。安くて高性能、さらに保存容量をmicroSDカードで増やせるXperia Z5は魅力的な選択肢だ。

「Xperia Z5」
「Xperia A4」(ドコモ)

機種変更の場合はどうかというと、Xperia Z5は各社とも実質4万円前後するので気軽に機種変更しづらい。だが、ドコモは機種変更向けに小型の「Xperia Z5 Compact」を実質で約2万6千円、「Xperia A4」を実質で約1万円で販売している。

Xperia Z5 CompactはXperia Z5と同等のCPU(中央処理装置)と機能を備えたコンパクトモデルだ。また、Xperia A4も1年前の「Xperia Z3 Compact」とほぼ同等の性能の高いモデルとなっている。小型で高性能なスマホが欲しいなら、いずれも高い満足度を得られる選択肢だろう。

■トップクラスの「Galaxy S6 Edge」もお買い得

いまだにトップクラスの性能を誇る、2015年初頭のハイエンドモデル「Galaxy S6」と「Galaxy S6 Edge」は、MNPと機種変更ともに安くなっている。

「Galaxy S6」(ドコモ)
「Galaxy S6 Edge」(au、ソフトバンク)

ドコモの場合はGalaxy S6(32GBモデルのみ)が安くなっており、MNPと機種変更ともに実質2万円から、時期や店頭によっては実質0円に近い価格で購入できる。auとソフトバンクはGalaxy S6 Edgeの32GBモデルを安く販売しており、MNPなら実質1万円前後、機種変更では実質2万円前後で購入できる。

このGalaxyの2商品は、1年前のモデルにもかかわらず、高画質な5.1インチWQHD(2560×1440ピクセル)の有機ELや、高速な8コアCPU(EXYNOS7420 2.1GHz+1.5GHz/8コア)、1600万画素カメラを搭載と、今でもハイエンドの機能・性能を備える。欠点は防水に非対応なのとmicroSDカードを増設できない点くらい。高性能なAndroidスマホが欲しいなら要チェックの製品だ。

■スマホ通におすすめ、「Nexus 6P」と「Nexus 5X」

スマホ慣れした人にオススメなのが、グーグル主導で開発された「Nexus 5X」と「Nexus 6P」だ。

ドコモの「Nexus 5X」はMNPと機種変更とも実質1万円から一括0円で販売。ソフトバンクの「Nexus 6P」も32GBモデルが実質1万800円前後、64GBモデルが実質1万8000円前後と、MNPと機種変更ともに特価で販売されている。

「Nexus 5X」(ドコモ)
「Nexus 6P」(ソフトバンク)

両モデルとも2015年後半にグーグルから発売された製品で、最新のAndroid OSがいち早く配信される高性能モデルだ。ただし、開発機としての側面もあり、一般的なメーカーのスマホと比べると最初に搭載されているアプリが少ない。

また、USB端子がmicroUSBではなく最新のUSB-Cだったりと、すべてが最新仕様であるために初心者が戸惑う部分もある。両モデルともmicroSDカードには非対応で、防水やおサイフケータイにも対応していない。

Nexus 5Xの製造メーカーはLG電子で、5.2インチながらも狭額縁デザインで片手でも使いやすい手頃なサイズの端末だ。指紋認証にも対応する。CPUはMSM8992(1.8GHz+1.4GHz/6コア)で、ミドル寄りのハイエンド機種といった位置づけとなる。

Nexus 6Pの製造メーカーはファーウェイで、高画質な5.7インチWQHD(2560×1440ピクセル)の有機ELを搭載したやや大型の端末だ。5.7インチクラスとしては軽量でメタルボディーの質感も魅力的。指紋認証やステレオスピーカー、レーザーオートフォーカス搭載のカメラも搭載している。

MNPや機種変更で安く購入でき、なおかつ長く使えるハイエンドなスマホを紹介してきた。今後はよほどの市場の変化がない限り、こういったハイエンド機種を安く購入する機会が減少していくと思われる。この春の商戦でスマホをお得に手に入れておこう。

(ライター 島徹)

[日経トレンディネット 2016年3月4日付の記事を再構成]

MONO TRENDY 新着記事

MONO TRENDY 注目トピックス
日経クロストレンド
個店開拓の領域 QR決済事業者は3陣営に収れん?
日経クロストレンド
KDDI社長が先読み 5G時代はリカーリングが全盛
日経クロストレンド
コンビニを侵食 ドラッグストアは「小売りの王者」
日経クロストレンド
楽天OBがアットコスメでバカ売れ施策 その内容とは
ALL CHANNEL