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モノづくりがテーマのアトラクション グッジョバ!!

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NIKKEI STYLE

 よみうりランド(東京都稲城市)に2016年3月18日、新エリア「グッジョバ!!」がオープンした。自動車、食品、ファッション、文具の4つの業種の企業が協力し、親子三世代でモノづくりをテーマにしたアトラクションを楽しめるとの触れ込みだ。どんな体験ができるのか、早速試してきた。

「モノづくり」がテーマの新エリア

グッジョバ!!はGOOD JOB ATTRACTIONSからきた名前で、子どもたちが親しみやすい、生活に密着したモノづくりを体感しながら学べるというコンセプトのアミューズメント施設だ。家族や友人と協力・競争しながらモノづくりが学べるということで、子供向けの職業体験施設や工場見学のノリでほのぼのとしたアトラクションが楽しめるのだろうと予想しつつ、よみうりランドに向かった。

グッジョバ!!には、自動車は日産自動車、食品は日清食品、ファッションはワールドと島精機製作所、文具はコクヨといった具合に、それぞれの業種のメーカーが協力した"ファクトリー"が4棟独立して建っている。総工費は約100億円にも上るという。各ファクトリーでは実際のモノづくりに触れられるワークショップを開催する。エリア内をパトロールする自転車型ライドやオリジナルグッズのショップもある。

実際にグッジョバ!!に入ると、エリア自体は思いのほかコンパクトだった。もともとは駐車場だったスペースを利用しているそうだ。アトラクションの多くは屋内なので、天気の悪い日でも問題なく楽しめるだろう。まずは自動車作りがテーマの「CAR factory」に向かった。

いきなりの全自動変形ロボに興奮

「CAR factory」は自動車工場っぽい建物になっている。メインのアトラクションは「カスタムガレージ」だ。

中に入ってみると小さい自動車が置いてあり、そこにカラフルなパーツを付け加えてオリジナルの自動車を作れるというもの。パーツの取り付けは簡単で難易度は低そうだ。面白いのは、作った自動車に乗って工場内を試験走行し、自動車運搬船に見立てたスペースまで運べること。つまり車のデザイン、組み立て、出荷までの流れを体感できるわけだ。

そのほか、電気自動車(電動ゴーカート)に乗って約1.1kmのコースを走る「ev-グランプリ」、シミュレーター上で車を自由にデザインしてゲームで走らせられる「マイレーシング」など4種類のアトラクションがある。

しかし"大きいお友達"には、入口で出迎えてくれる全自動変形ロボ「CIRA」(サイラ)が一番気になるかもしれない。一見するとアニメに出てくる未来っぽい4輪自動車の形をしているが、これが変形して全高約4メートルの人型ロボットになる。ボディ中央から割れて顔が出てくるさまはトランスフォーマーかZガンダムかガーランドかといったところで、合体変形ロボ好きは必見だ。

カップ焼きそば作りを体験……どころではなかった

次に向かったのは、食品作りをテーマにした「FOOD factory」だ。日清食品が協力しているが、建物の前では水を噴き出す巨大なヤカンが出迎えてくれる。

ここで体験できるのは、カップやきそば「日清焼そばU.F.O.」作りだ。まずパッケージに挿入する紙に好きなイラストを書く。それを奥に持っていくと、容器に麺を入れ、いくつもある具材の中から好きに選んだ具材を入れてくれ、容器に封をしてイラストをのせたうえでパッケージングまでしてくれる。カップ焼きそばがパッケージングされて製品の形になるまでを体験できるわけだ。具材は通常販売されているU.F.O.には入っていないものも選べるのがうれしい。味も外観も自分オリジナルのU.F.O.の出来上がりで、いいお土産になりそうだ。

土産ができていい気分でいると、どうやら上のフロアで別のアトラクション「スプラッシュU.F.O.」をやっているらしいと聞いて、行ってみた。乗り場ではレインコートが配られていて、みんなそれを着込んでいる。ロッカーが並んでいて荷物はそこに入れるのだという。

よく分からないまま荷物をロッカーに入れてレインコートを着て待っていると、U.F.O.の容器のデザインをした丸いボートがやってきた。スプラッシュU.F.O.はこの丸いボートに乗ってウォータースライダーを楽しむというアトラクションなのだ。

ボートに乗り込むと、中央のハンドルにボタンがついている。係員が「途中でゲームがあるので、ボタンを連打してください」と教えてくれた。どうやらここはU.F.O.の工場であり、ボートは作っているU.F.O.という設定のようだ。そしてU.F.O.作りを邪魔しようとする悪者「ケトラー」が出てくるので、オリジナルキャラクター「U.F.O.仮面ヤキソバン」と協力してボタン連打で戦おうということらしい。ただ乗るだけの受け身のアトラクションではなく、自分からアクションを起こしてクリアするゲーム性が付け加えられているわけだ。

ボートが滑り出してコースに入ると内部はほぼ真っ暗だった。流れは緩急つけられているがアップダウンが激しく、そこをくるくる回転しながら結構なスピードで流されていくので、ハッキリいってかなり怖い。真っ暗で周囲がよく見えないのが、スリルをさらに倍増させる。道中では霧が吹き付けられたり水がはねて降りかかってきたりするので、レインコートがなければ全身ずぶ濡れになるところだ。おまけに途中でケトラーの映像が出てくるので、ボタンを連打して応戦しなくてはならない。

激しい流れに翻弄されながら、ボート中央のハンドルをしっかり握りしめ、両足で踏ん張りつつボタンを連打しまくった。そしてコース終盤になったところで、突然外が明るくなって巨大なヤカンが見えてきた。そう、建物の前にあったあの巨大なヤカンはコースの一部だったのだ。所要時間は4~5分とのことだったが、一時たりとも気を抜けずスリル満点でそれ以上に長く感じられた。かなり激しく揺さぶられたためか、ボートから降りると足元がフラついてしまった。

ノート作りは体力勝負 まさかの0点続出で涙を流す

次に訪れたのは、コクヨが協力した文具作りがテーマの「BUNGU factory」だ。一見すると、ここはかなり子供向けのスペースに見えた。「ひらめキッズ」という遊び場では、大きな顔に目や鼻などをつけて顔を作れる巨大ふくわらい、真っ白な動物形の置物に自由に絵を描けるコーナーなどがある。小さい子供と遊ぶにはちょうどよさそうだ。

そう思って来場者の子供が遊んでいるさまを眺めていると、これらのアトラクションを取り囲むように並んでいる「キャンパスチャレンジ」が目についた。コクヨの定番「キャンパスノート」の製造工程をモチーフにしたアトラクションで、7つのゲームをクリアすることで製造ラインを動かし、ノートを完成させるというものだ。ゲームの得点でノートの完成度が判定されるらしい。簡単なクイズみたいなものだろうと非常に軽い気持ちでチャレンジしてみた。

ここも荷物はロッカーに預ける。そして腕につける電子タグを渡され、これを機器にかざすと画面にゲームの説明が表示されてスタートとなる。総得点やゲーム終了後に印刷できる写真などはこのタグで管理している。ゲームにはさまざまな難易度があるが、当日は体験会ということで一番簡単なレベルに設定されていた。

しかし、これがとんでもなかった。最初は紙の倉庫をイメージしたスペースで、パネルに表示される番号のボタンを探して押すというゲームだった。たいていの場合、こういうゲームでは分かりやすい場所に分かりやすくボタンが出ているものだろう。だが、ここはそんな甘えは一切許されない場所だった。提示された番号のボタンを必死に探すのだが、集中力をフルに発揮しているつもりでも全然見つからない。あっという間に制限時間が来てしまった。得点はなんと0点。

そのほかにも、指定されたポーズを取るゲーム(ロール紙の裁断がモチーフらしい)や、ランプが付くタイミングでジャンプするゲーム(表紙セットをイメージ)、のり付けをイメージしたバランスゲームなど数々のゲームに挑んだが、すべて0点に終わった。惨敗である。しかも全身を使った運動を要求されるゲームが多く、終わったあとは汗だくだった。さらに0点という厳しい現実とあいまって疲労感がハンパない。

聞いてみると、このアトラクションは全くクリアできずに再チャレンジを希望する人が後を絶たないそうだ。これで難易度が最低なのだから、最も高い難易度で満点を取れる人などいないのではないだろうか。それぐらい激しく厳しいガチンコの体力・反射神経が要求されるゲームだった。なお、チャレンジ中の模様は撮影されていて、その場でプリントしてもらえる(有料)。記念品にはなるだろう。

ファッションと関係ある? 回転する高速コースターに悶絶

厳しい現実に涙したところで、最後は服飾の製造工程を体感できる「FASHION factory」へ。服作りがテーマとはいえ、ここまでの体験で女の子向けのほのぼのしたアトラクションではないだろうと覚悟を決めて中に入る。

内部は巨大な裁縫用具、引き出し、衣装箱、布、服飾品などのオブジェが所狭しと展示されていた。自分がネズミのように小さくなって洋裁店の倉庫に迷いこんだような感覚で、これはなかなか楽しい。

そして進んだ先にあるのが「スピンランウェイ」だ。日本初という、らせん状に動くスパイラルリフトで上昇し、そこから音と光の演出に包まれながら滑走するらしい。乗り場に着くと、コースターがすでに準備万端で待ち構えていた。ここでも乗る前に荷物を預けるが、ここではロッカーではなく籠に入れる。このあたりも服飾店っぽい演出だ。

コースターに乗り、シートベルトとバーで体をガッチリと固定する。やがてコースターは静かに滑り出した。コース内部はほぼ真っ暗だ。上を見るとコースは立体的に作られていて、かなり高い場所までレールが走っている。

コースターの座席には先ほどのスプラッシュU.F.O.のようにボタンがついている。コースターが走り出すとコースの側面に上着やボトムといった衣装が表示され、指示に従ってタイミングよくボタンを押して、衣装を選ぶのだ。ここもまた、ただ乗るだけの受け身のアトラクションではなく、自分からアクションを起こして操作する。

そうして衣装を選びつつコースターが頂点に達したところから、恐怖の時間が始まった。コースターがグルグル回転しながら上下左右に揺さぶられ、猛烈な勢いで疾走するのだ。強烈な遠心力で眼鏡が吹き飛ばされそうになるのを必死に押さえつつ、もう片方の手でハンドルに必死にしがみついたりボタンを押したりしていた。吹き飛ばされないように思わず両足に力が入って踏ん張ってしまう。

周囲が暗くて見えにくいこともあり、スプラッシュU.F.O.以上に肝を冷やす、スリル満点のアトラクションだ。狭く薄暗い空間内を、回転しながら縦横無尽に立体的に振り回される感覚がとても新鮮で快感だった。ゴールについて降りたときは腰が半分砕けたような感覚で、思わず変な笑いが漏れてしまうほど。これは楽しい。

さらに、ここには島精機製作所が協力した「マイニット」もある。これは島精機製作所の自動編み機と自転車漕ぎ、ボート漕ぎ、マラソンの機器を組み合わせたもので、これらの機器で運動すると自動編み機が動き、イニシャル入りのニットのコースターが作れるというものだ。数々のアトラクションで体力を消耗し、スピンランウェイでとどめを刺された筆者だったが、なんとか自転車を漕ぎ切ってコースターを完成させた。

体験してビックリ。甘く見てはいけない

そのほか、空中のレールの上を自転車型のゴンドラで走ってエリア内をパトロールする「SKYパト」(ALSOKが協力)もある。ゴンドラは2人乗り。自力で漕いで走らせるが、これもまたゲームが仕込んである。ハンドル中央のディスプレーに表示される悪役を、ゴンドラを走らせるスピードを調節して捕まえるゲームだ。スピードが速すぎても遅すぎてもダメで、前後のゴンドラにぶつからないように速度調節する働きもあるようだ。ゴンドラはCAR factoryの中も走るので、先に紹介した全自動変形ロボを上から眺めながら走れるのが面白かった。

グッジョバ!!を企画したよみうりランド新屋内遊戯施設準備室の曽原俊雄室長は、「遊園地のアトラクションは係員がボタンを押すだけの受け身のもの、お客さんはただ乗っているだけのものが多かった。そこで能動的なアトラクションで、何かテーマ性があるものを目指そうというのが企画の出発点だった」と語る。企画がスタートしてからオープンまで約7年かかったそうだ。

よみうりランドの入場者数は2015年度で170万人を見込んでおり、過去5年で2倍になっているという。主にイベントの開催による増加で、最近では冬季のイルミネーションサービス「ジュエルミネーション」により、従来のファミリー層だけでなく、若いカップル客やアクティブなシニア層を取り込めていることが大きいそうだ。

そんななか、テーマに「モノづくり」を選んだのは、親子3世代で楽しめるようにするためだという。「日本経済を支えてきたおじいさん・おばあさんの世代から、そのお孫さんの世代までをターゲットにしている。お孫さんと遊びながら、モノ作りを伝えられるような場にしたかった。ここをきっかけに将来は日本のモノづくりを志してくれればうれしい」(曽原室長)とのこと。今後はファクトリーをさらに増やすことも考えているという。

コンパクトな敷地でアトラクションの数も少なく見えるかもしれないが、今回紹介したアトラクションを体験するだけでも一日が終わってしまいそう。予備知識もなく、子供向けのほのぼのした体験型施設だろうと思っていた筆者はとんでもない目に遭って数日間筋肉痛に苦しむことになった。その点は覚悟していただきたい。

料金はよみうりランドの入園料(大人1800円、中高生1500円、3歳~小学生1000円、65歳以上800円)に加え、アトラクションやワークショップごとの料金が必要。「ワンデーパス」(入園料とアシカショー、のりもの乗り放題がセット)は大人5400円、中高生4300円、3歳~小学生3800円、シルバー(65歳以上)4500円、入園料とアシカショー、指定されたのりもの乗り放題がセットになった「ひよこパス」は大人3800円、中高生3300円、3歳~小学生3000円、シルバー(65歳以上)3300円となっている。グッジョバ!!のアトラクションの多くはワンデーパスの対象になっているので、すべてを楽しむならワンデーパス、いくつかのアトラクションのみを楽しむなら入園料+そのアトラクションの料金を支払う方法がいいだろう。

(ライター 湯浅英夫)

[日経トレンディネット 2016年3月18日付の記事を再構成]

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