10代女優 新CMキャラクターへの起用が相次ぐ
広瀬すずがCMをきっかけに注目を集めたのに続き、10代の若手女優のCM起用が増えている。JR東日本「JR SKISKI」のCMには、女優・平愛梨の実妹で2015年秋放送のドラマ『JKは雪女』で主演した平祐奈、かつて「三井のリハウス」で注目を集め15年11月放送の『南くんの恋人~my little lover』でヒロインを演じた山本舞香が起用され、シリーズ史上初のWヒロインが話題を集めた。
「JR SKISKI」のCMが注目されたのは、15年までの同CMシリーズで本田翼、川口春奈、広瀬すずが活躍して主演女優への登竜門となっているイメージがあることも大きな要因だ。16年に入ってほかにも同じように、それまで人気女優が出演していたCMのイメージキャラクターが10代の若手女優にバトンタッチするケースが増えている。
ハーゲンダッツは中条あやみ
柴咲コウが11年から出演してきた「ハーゲンダッツ」のCMには中条あやみが登場。15年に開催されたホリプロタレントスカウトキャラバンでグランプリを受賞した木下彩音は、同コンテスト出身の先輩にあたる小島瑠璃子もCMキャラクターを務めた永谷園「お茶づけ海苔」でCM初出演。関西電力系列のケイ・オプティコムが展開する格安スマホ「mineo」のCMは、不倫報道の影響でベッキーとは契約更新をせず、新たに「アート引越センター」のCMに出演中で16年1月期の『マネーの天使~あなたのお金、取り戻します!』(日テレ系)にも出演した葵わかなを起用した。桐谷美玲が出演していた「ファシオ」のCMには、E-girlsの藤井萩花・藤井夏恋姉妹が16年からCMで共演(妹の夏恋が10代)。
おなじみの女優やタレントに代わる新CMキャラクターであるというプラスアルファのニュースバリューがあることによって、まだ知名度がそれほど高くない若手であっても注目を引きやすい。各企業の側からしても、CMの出演者を変えることで新鮮なインパクトを与えて、新しい購買層を掘り起こすことができる。そうした企業が求めるニーズに応えられるだけ、現在の10代の若手女優は層が厚くなっていると言える。
(ライター 高倉文紀)
[日経エンタテインメント! 2016年4月号の記事を再構成]
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