20代女優がバラエティーで活躍 菜々緒は悪女で注目
年初にバラエティー界をにぎわせたのが、女優の二階堂ふみが『ぐるぐるナインティナイン』(日テレ系)の「ゴチになります!」のメンバーになったこと。二階堂はこれまでテレビ出演の機会は少なかったため、数々の記事に取り上げられた。出演を決めた理由について「知名度を上げたかった」と発言をして笑いを誘うなど、親しみの持てる素の部分を見せている。
このように、本格的に女優として活躍しながら別の分野にも積極的に取り組むことで、人気が加速する例が増えている。連ドラ『ファースト・クラス』(2014年)などで、主に"悪女"役でキャリアを重ねてきた菜々緒もその1人。『痛快TVスカッとジャパン』(フジ系)では不定期ながら、ドSキャラの「エリカシリーズ」が放送され、ツンデレの乙姫役でauのCM『三太郎シリーズ』に仲間入り。そして、15年10月期の『サイレーン』では、美容整形で完璧な容姿を手に入れた連続殺人鬼を演じ、放送後には「怖すぎる」などのツイートが急増するほど評判になった。
素のキャラクターに共感
同時に、菜々緒は以前からバラエティー番組に出演することが多く、飾らない人柄に好感を持つ人が多い。2月放送の『しゃべくり007』(日テレ系)では、「役で嫌われてもいいの?」という質問に、「好かれるためにこの仕事をしているわけじゃない」と発言して、媚びない姿が賞賛の的になった。また、モデルとしてのライフスタイルに注目が集まり、SNSで発信する内容にも高い関心が寄せられる。
ほかにも、意外性で人気を得る女優が増加中。NHK朝ドラ『まれ』で注目された清水富美加は、15年10月期のコント番組『SICKS』で、強烈な腐女子を演じて高く評価された。アイドル出身の松井玲奈は、鉄道オタクとしてバラエティーからの引きが強い。松岡茉優は、演技派女優である一方、『ENGEIグランドスラム』(フジ系)などでMCもこなす。
より幅広い層に知ってもらうために、親近感につながる別のフィールドでも活動することが女優界のトレンドになってきそうだ。
(ライター 内藤悦子)
[日経エンタテインメント! 2016年4月号の記事を再構成]
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