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 「未来の孫正義」を目指す若手のベンチャーキャピタリスト(VC)が東京・渋谷中心に飛び回っている。スカイランドベンチャーズ代表の木下慶彦氏だ。26歳の時に同社を創業し、次々IT企業に投資。若手の起業家を育成している。現在、30歳。木下氏に起業家になる条件のほか、成功する起業家のタイプについて聞いた。

――現在まで何社に投資しましたか。

この3年半で23社のスタートアップへ投資を行いました。5年で50社への投資を目標としています。

――IPO候補に成長した会社は何社ぐらいありますか。投資先で成功している企業の例を教えてください。

まだIPOまでには時間がかかると思いますが、八面六臂、トランスリミット、カウモなど3~4社はIPOを目指していくだけの組織体制を作ってきていると言えると思います。

――成功する起業家の条件とはどのようなものですか。

長く続けていく志向性があること=天才である、ことが重要だと考えています。私が考える「天才」とは毎日、50年でも取り組みたい課題がある人と考えています。スタートアップは何らかの問題解決をしなければならないので。その課題が明確な人で、そのテーマに対して長く続く人が天才かと思っています。グーグル創業者のラリー・ペイジ、フェイスブック創業者のマーク・ザッカーバーグ、アマゾンの創業者ジェフ・ベゾス……。日本人なら野球選手のイチロー、漫画家ワンピースの著者尾田栄一郎さんなどは天才だと思っております。

――今後どの分野の起業家に投資したいですか。

 SNSやオンラインゲームに慣れ親しんだ人だと思っています。昔のインターネットは双方向性がなく、例えば本がオンラインで買えればよかったわけです。しかしSNSやオンラインゲームというのは双方向性があり、そのサービス内の挙動や友達とのかかわり合いがあって楽しいものです。そういうインターネットサービスに慣れ親しんだ人たちが今後の10年、20年を作ると思っています。米国のオバマ大統領も「オタク」を非常に推しているのですがこれは共感です。私が探す天才とはオタクと近いかもしれません。まさにオタクに投資したいですね。

――投資先の最年少の起業家、一方で最高齢の起業家の例を教えてください。

最年少は23歳のカウモの太田社長、最高齢は40歳を超えているgamba森田社長となります。

――VCとしての課題は何ですか。

スタートアップが多くの若者にとってメジャーな働き方でないことです。

――最終的な目標は何ですか?

ベンチャーキャピタリストとして50年後もシードスタートアップの投資支援を継続していくことです。ずっと誰もまだ知らない才能ある若手スタートアップを支援していきたいと思います。

(聞き手は代慶達也)

木下慶彦(キノシタ・ヨシヒコ)
Skyland Ventures 代表パートナー
1985年生まれ、早稲田大学理工学部卒業後、インキュベイトファンドなど2社のべンチャーキャピタルを経て、2012年8月当時26歳の頃にスカイランドベンチャーズを創業し代表パートナーへ就任。渋谷から世界に羽ばたくスタートアップを支援している。投資先はトランスリミット、八面六臂、カウモなどがある。30歳

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