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世界恐慌を予見 希代の相場師の信念とは

2016/3/27

 日本経済新聞でマネー分野を専門に取材する編集委員・記者が選んだ「読んでおきたいマネー本」をレビューと共に紹介するコラム。今月は『世紀の相場師 ジェシー・リバモア』(リチャード・スミッテン著)です。
『世紀の相場師 ジェシー・リバモア』(リチャード・スミッテン著、KADOKAWA)

 1929年の世界恐慌を予見し、空売りで巨万の利益を得た米国の相場師の生涯を描く。株価が動く理由に関心を払わず、売買では値動きを重視する「モメンタム投資」の先駆者だ。過去のデータを分析したうえで資金は数回に分けて投入。値動きを確かめながら売買する方法を得意とした。株価上昇時の欲望や下落時の恐怖など「感情を制御することが最も重要」という信念は示唆に富む。

 14歳で株式取引を始めたことや巧みな投資手法だけを聞くと、向こう見ずなギャンブラー的人物を想像しがちだが、本書では極めて勤勉で、律義な性格が明かされる。ただ、慎重な投資手法とは裏腹に私生活は破天荒。皮肉にも投機家として最大の成功を収めた29年の恐慌を境に、離婚や愛息の素行不良などの諸問題が頻発するようになる。徐々に精神の均衡を崩したリバモアは40年、拳銃自殺で非業の最期を遂げた。

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(税抜き)
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