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乱世疾走「真田丸」好調 個の魅力豊か、三谷ワールド

新史実も織り交ぜる

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NIKKEI STYLE

戦国武将、真田信繁(通称幸村)の生涯を描くNHK大河ドラマ「真田丸」が好調だ。脚本を手がける三谷幸喜氏らしいウイットに富んだ会話劇と、歴史ファンも納得する時代考証に基づく展開が受け、初回視聴率は19.9%を記録した。同作品が持つ魅力の源を探った。

「真田丸」は2004年の「新選組!」に続き三谷氏が脚本を執筆。堺雅人が青年期の信繁を生き生き演じ、小心者で情けない徳川家康(内野聖陽)や、ひどい暴力を振るう織田信長(吉田鋼太郎)などインパクトある登場人物も序盤から出てくる。

三谷氏は真田家への興味を公言し、再び大河を書くなら真田一族を題材にしたいと語っていた。なぜ真田家か。大きいのは信繁の人生のクライマックスが最後にくる点だ。最終回に最高の盛り上がりが来るのが大河の理想、というのが氏の持論。戦国武将や歴史上の偉人は頂点に達した後、物語が"ネタ枯れ"してしまうことがあるが、一点突破型の信繁の人生は死の直前、大坂の陣で頂点を迎える。

もう1つが信繁を取り巻く人々の魅力だ。父で天才武将の昌幸(草刈正雄)や、真面目な兄・信幸(大泉洋)ら、それぞれの登場人物の造形が立体的。多くの人生が交差する"グランドホテル形式"の群像劇が得意な三谷氏だけに、個性を際立たせつつ、エピソードが大坂の陣に向かい収れんしていきそうだ。

見せ方の工夫もしている。大河では時の勢力分布を示す際、重々しいナレーションを使うことが多い。しかし今回はテレビゲームのような人物写真入りの3DCGマップで解説。「若いスタッフの着想」と制作統括の屋敷陽太郎氏は説明する。冒頭のナレーションを文章で流すのは映画「スター・ウォーズ」がヒントという。

1985~86年放映の「真田太平記」で信繁役だった草刈が、今回はその父親を演じることも話題。だが30年前と本作とでは、真田をとりまく状況が変化している。ここ数年、北関東の歴史に関する研究が活発になり、真田一族についても新事実が明らかになった。「10年前は"ここまでは描けない"と断念したことも反映している」(屋敷氏)

例えば第1話で信幸以下の家族が山梨県の新府城を捨て、昌幸が待つ群馬県の岩櫃(いわびつ)城に向かうのも実際にあったこと。長女・松(木村佳乃)が安土城の、祖母・とり(草笛光子)が織田家の重臣・滝川一益(段田安則)のそれぞれ人質になるのも史実に基づく。

松は第6話で姿を消すが「彼女にはその後、衝撃的な出来事が起きる。それもドラマに入れます」(同)。真田家は調べるほどに驚くような逸話がある。今回は時代考証と風俗考証の専門家を4人迎えたが、三谷氏はその指摘をほぼ反映させ、さらに膨らませて面白くする。

史実に基づくという点は信繁と信幸の関係も同様だ。現在残る資料を見る限り、兄弟は豊臣側と徳川方に陣営が分かれても交流が途絶えない。関ケ原の戦いの後も手紙に加えて、食べ物や焼酎を送り合っていた。

この絆は大河では意外な関係だ。「独眼竜政宗」や「義経」など身内同士の覇権争いを描いた大河は少なくないからだ。真田家がそれほど大きな家でなかったことが要因の1つ。身内同士の戦いは一族に体力があり、家臣に派閥ができるぐらいでないと起こらない。真田家が争ったら滅んでいたかもしれない。

兄の補佐に力を注ぐ信繁に共感するのか、特に40代男性の支持が高い。40代半ばにもなると"これから天下を"とはなかなかならないからか。「与えられた役割を確実に果たし、分相応に頑張る。いかに兄を助けるかに意を注ぎ、隙あらば兄の地位を、とは考えない。その姿が男性を引きつけているのかも」(同)

今後は信繁の人生に大きく影響する豊臣秀吉(小日向文世)との出会いがある。信繁が上杉家と豊臣家の人質になるのだ。人質は何かあれば殺されてしまうが、ずっと牢(ろう)にいるのではなく、外交官であり留学生でもあった。信繁はこの時期多くのことを学び、それが大坂の陣につながる。一方、徳川家に入っていく信幸にも彼なりの出会いがある。

信繁は人生終盤に幸村と名乗り、権力者の徳川家に真っ向挑む。戦国時代の終わりを告げる逸話でもある。信繁の歩み、戦国の終焉(しゅうえん)を三谷氏がどう描くか、目が離せない。

(日経エンタテインメント!4月号の記事を再構成。文/田中あおい、内藤悦子)

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