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「心は西郷、才覚は大久保」稲盛氏、英傑に学ぶ 京セラ名誉会長 稲盛和夫氏に聞く

2016/4/4

稲盛和夫 京セラ名誉会長
 京セラ名誉会長の稲盛和夫氏(84)。少年時代には大病にかかり、受験、就職と挫折の連続だったが、京セラを起業、通信再編を仕掛け、日本航空の再建も成し遂げた。なぜ企業家として大成したのか。稲盛氏に聞いた。

 鹿児島の出身ですが、西郷隆盛と大久保利通の郷里の英傑から多くを学んだと以前話していましたが。

 「心は西郷、才覚は大久保ですわ。若い頃には才覚があり、頭がよくて戦略や戦術を組めることが大事だと思うでしょうけど、そうではない。まず心を整え、その上で才覚を発揮しないと、仕事なんて何もうまくいきません。私はまず経営哲学をしっかりつくり、そしてアメーバ経営などを実践してきた」

 大学受験に失敗し、就職先も京都の経営難の中堅会社。それが起業すると、次々新規の事業に成功。日本航空まで再建した。人生がチェンジしたきっかけは何だったんですか。

 「難しい質問やな……(1分程度の黙考)。では若い頃から信奉している(明治から昭和期の思想家の)中村天風さんの言葉で表現します。『新しき計画の成就にはただ不屈不撓(ふとう)の一心にあり、さらばひたむきにただ想え、気高く強く一筋に』。これは欲など捨てて、強い意志をもち、一心に努力すれば、新たな道が開けるという意味ですが、京セラを起こして苦悩していた時期に出合った言葉です。私が日本航空の再建のため着任したときも、みなさんに話したのは天風さんのこの言葉です」

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