低価格タブレット、コスパで抜き出たのはNEC
それでは7型、8型、10型のおすすめタブレットを紹介しつつ、5つ星で評価していこう。
【7型】持ちやすく移動中に使いやすい
「MeMO Pad 7(ME171C)」(エイスーステック・コンピューター)は、2015年3月に発売された7型のAndroidタブレット。搭載OSはAndroid 4.4。
コストパフォーマンスの良さを感じる製品だ。背面の素材に樹脂を使い、滑りにくいザラザラとした質感に加工されているので、低価格ながら質感はかなりよい。重量は280gと7型としては軽い。厚さ7.9mmと薄いため、片手で使いやすい。欠点は、画面解像度が600×1024ドットと低いこと。小さな文字が潰れるといったことは無く、実用面では問題はないものの、ほかの7型タブレットと比べると、画面に表示される文字は荒い。
【画面サイズ】7型
【実売価格】1万7400円
【長所】 薄くて質感がよい
【短所】 画面解像度が低い
【5つ星評価】
■性能の高さ ★☆☆☆☆
■保存容量 ★★☆☆☆
■画面の見やすさ ★★★☆☆
■バッテリーの持ち ★★★★☆
■持ち運びやすさ ★★★★★
「Iconia One 7」(日本エイサー)は、2015年9月に発売された7型Androidタブレットだ。厚みが9.9mmもあり7型タブレットとしては分厚い。ただし、幅が107mmとスリムなので片手で持ちやすい。背面の樹脂はシワ模様がついたシボ加工がされているので、指は滑りにくい。電車内など移動中に使いやすい1台。デザインがシンプルなのもよい。
【画面サイズ】7型
【実売価格】1万6620円
【長所】 オールマイティーに活躍できる
【短所】 7型としては分厚い
【5つ星評価】
■性能の高さ ★☆☆☆☆☆
■保存容量 ★★☆☆☆
■画面の見やすさ ★★☆☆☆
■バッテリーの持ち ★★★☆☆
■持ち運びやすさ ★★★★☆
「ZenPad 7.0 (Z370C)」(エイスーステック・コンピューター)は、2015年8月に発売された7型Androidタブレット。既出のMeMO Pad 7(ME171C)の上位機種にあたる。メモリーは低価格帯の7型Androidタブレットとしては多い2GB。同時に多くのアプリを実行できるほか、画像・動画の編集アプリやゲームなどの高速動作が期待できる。
【画面サイズ】7型
【実売価格】1万9700円
【長所】 メモリーが多く、持ちやすい
【短所】 他と比べて若干高価
【5つ星評価】
■性能の高さ ★★★☆☆
■保存容量 ★★☆☆☆
■画面の見やすさ ★★★☆☆
■バッテリーの持ち ★★☆☆☆
■持ち運びやすさ ★★★★☆
【8型】画面解像度が高いモデルも登場
「LaVie Tab E(PC-TE508BAW)」(NEC)は、Android 5.0を搭載する8型タブレット。背面は樹脂製で艶消しパール色でコーティングされており、質感はよい。触り心地もよい。
実売価格は2万円を下回っており、8型なのに7型タブレット並みの価格で購入できる。8型としては横幅が狭いので、片手で持ちやすいのがよい。国内パソコンメーカーならではの手厚いサポートを受けられるのも魅力だ。
【画面サイズ】8型
【実売価格】1万8500円
【長所】 価格が7型と同程度に安く、片手で持ちやすい
【短所】 本体カラーが白のみ
【5つ星評価】
■性能の高さ ★★★☆☆
■保存容量 ★★☆☆☆
■画面の見やすさ ★★★☆☆
■バッテリーの持ち ★★☆☆☆
■持ち運びやすさ ★★★★☆
「YOGA Tab 3 8(Wi-Fiモデル)」(レノボジャパン)は、独特なスタンドやカメラ、大容量バッテリーなど個性あふれる製品だ。
搭載するバッテリー容量が6200mAhあり、一般的な8型タブレットと比べて、1.5倍も多い。そのぶん重いものの、カタログに記載されている動作時間は約20時間とかなり長い。バッテリー部分はスタンドやグリップとして利用できるほか、壁掛けで使えるのも面白い。前後に可動するカメラを搭載しており、自撮りでも背面カメラと同じ画質で撮影できるのも魅力だ。
【画面サイズ】8型
【実売価格】2万1260円
【長所】 動作時間が長い
【短所】 他より重くて大きい
【5つ星評価】
■性能の高さ ★★☆☆☆
■保存容量 ★★★☆☆
■画面の見やすさ ★★★☆☆
■バッテリーの持ち ★★★★★
■持ち運びやすさ ★★★☆☆
「ZenPad S 8.0 (Z580CA) 16GB」(エイスーステック・コンピューター)は、1536×2048ドットの高解像度画面や軽さが魅力。
他に取り上げた8型タブレットより価格は高いが、高性能CPUを搭載しており性能が高い。画面解像度が1536×2048ドットと高く、文字の輪郭がはっきりと表示される。重量が300gを下回っており、7型並みに軽いのもよい。無線LANはIEEE802.11a/b/g/n/acに対応し、5GHz帯も利用できるのも魅力だ。メモリーが2GBと多いのもうれしい。
充電端子にUSB Type-C端子が採用されているのが珍しい。Type-C端子はパソコンと高速で接続できるほか、端子の向きを気にせずケーブルを挿せるといった長所はあるものの、ケーブルが手に入りにくいという短所もある。
【画面サイズ】8型
【実売価格】2万9000円
【長所】 画面が精細で高性能
【短所】 充電端子に汎用性の低いUSB Type-Cを採用
【5つ星評価】
■性能の高さ ★★★★☆
■保存容量 ★★★☆☆
■画面の見やすさ ★★★★★
■バッテリーの持ち ★★☆☆☆
■持ち運びやすさ ★★★★☆
【10型】LTE対応や高性能モデルも
「YOGA Tab 3 10」(レノボジャパン)は背面のスタンドや自由に回転するカメラ、大容量バッテリーなどを搭載する個性的な1台だ。背面のスタンドは収納式で、使いたいときに開くことができる。自立するのはもちろんのこと、タブレットを壁掛けもできる。8400mAhの大容量バッテリーを搭載することで、動作時間が長いのも魅力だ。ただし、そのぶん大きくて重い。
【画面サイズ】10型
【実売価格】2万5470円
【長所】 動作時間が長い
【短所】 10型としては性能が低い
【5つ星評価】
■性能の高さ ★★☆☆☆
■保存容量 ★★★☆☆
■画面の見やすさ ★★★☆☆
■バッテリーの持ち ★★★★★
■持ち運びやすさ ★★☆☆☆
「ZenPad 10 (Z300CL)」(エイスーステック・コンピューター)は低価格帯のタブレットながら、LTE通信に対応するのが魅力。
低価格帯のAndroidタブレットとしては珍しくLTE通信機能を搭載しており、SIMカードをさせばどこでも通信できる。SIMフリー端末なので、格安SIMも利用できる。別売りとなるが「Z Stylus」と呼ぶスタイラスペンを利用すると、筆圧感知レベル1024段階の入力が可能になる。重量が510gと、10型としては軽い。
【画面サイズ】10型
【実売価格】3万1370円
【長所】 低価格ながらLTE通信機能を搭載
【短所】 10型にしては画面解像度が低い
【5つ星評価】
■性能の高さ ★★★★☆
■保存容量 ★★★☆☆
■画面の見やすさ ★★★☆☆
■バッテリーの持ち ★★★☆☆
■持ち運びやすさ ★★★☆☆
「LaVie Tab E(PC-TE510BAL)」(NECパーソナルコンピュータ)は本体上部に大型のスピーカーを搭載しており、音に迫力がある。立体的な音響を作り出す「Dolby AtmOS」に対応しており、サラウンド再生も楽しい。画面は1920×1200ドットと高解像度。発色が良く色にメリハリがあり見やすい。重量は522gと軽いものの、バッテリー容量は7000mAhと多く、動作時間が12時間と長いのがよい。5GHz帯の無線LANも使えるなど装備も充実しており、欠点が見当たらない。
【画面サイズ】10型
【実売価格】3万1800円
【長所】 軽くて動作時間が長い、画面解像度が高い
【短所】 なし
【5つ星評価】
■性能の高さ ★★★★☆
■保存容量 ★★★☆☆
■画面の見やすさ ★★★★★
■バッテリーの持ち ★★★★☆
■持ち運びやすさ ★★☆☆☆
「Venue 10 5000シリーズ」(デル)は側面にUSB端子を搭載しており、USB機器を直接挿せるのが便利。性能を測るテストをしたところ、今回紹介した10型モデルのなかで最も性能が高かった。内蔵ストレージが32GBと多いのも魅力だ。オプションでカバーを兼ねたキーボードも売られており、ノートパソコンのように使えるタブレットである。
【画面サイズ】10型
【実売価格】3万9980円
【長所】 性能が高い
【短所】 他に比べて高価
【5つ星評価】
■性能の高さ ★★★★★
■保存容量 ★★★★☆
■画面の見やすさ ★★★★★
■バッテリーの持ち ★★★☆☆
■持ち運びやすさ ★☆☆☆☆
おすすめはNEC
多くのAndroidタブレットを触った筆者が今買うなら、8型・10型のLaVie Tab Eだ。8型のLaVie Tab Eは、8型なのに7型並みに片手で持ちやすく、また低価格なのが魅力。また10型モデルは、フルHD液晶を搭載して性能も比較的高かった。コストパフォーマンスはかなり高い。
(ライター 田代祥吾)
[日経トレンディネット 2016年2月12日付の記事を再構成]
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