4万円以下のタブレット どこを見て選ぶべきか
持ち歩きには7~8型がおすすめ
Androidタブレットは低価格化が進んでおり、大手メーカーが販売する製品でも1万円台から購入できる。7型、8型、10型など、大小いろいろなサイズがあり、用途や目的、利用場所によって最適なタブレットは異なる。
例えば、通勤中に電子書籍を読むなど、外出先で使うなら小型の7型タブレットが便利だ。7型タブレットは、タブレットとしては小さく軽いので持ち運びしやすい。片手で軽々と持てるので、混んでいる電車内で使うにはうってつけ。自動車内の限られたスペースにも設置しやすい。また、低価格なのでとにかく安さにこだわりたい人にすすめたい。
万能に見える7型タブレットだが、タブレットとしては画面が小さいという弱点がある。画面が小さいと必然的に文字も小さくなるので、ウェブページや電子書籍の文字が読みにくい。
もし、持ち運びしつつ文字を読むことが多いなら、7型より大きい8型タブレットという選択肢もある。本体が少し大きいぶん、画面が広く文字が大きく表示される。価格も7型タブレットとさほど変わらない。重量も少し重い程度だ。
一方、頻繁に持ち歩く必要がなければ、より画面が大きい10型タブレットがおすすめだ。一般的にバッテリーの搭載量が7型や8型より大きく、動作時間も長い。大型のタブレットは高価なイメージがあるが、3万円から購入できるモデルもある。
あまりにも安い製品は選ばない
購入予算を抑えるならば、1万円台前半~2万円弱で購入できるAndroidタブレットがおすすめだ。1万円未満で購入できる製品もあるが、低性能で作りが粗い製品が多く、あまりおすすめしない。家電量販店で売られている有名メーカーの製品であれば、価格が安くてもそれなりに性能が高く、作りはしっかりしている。
Androidタブレットを選ぶときは、まずストレージの容量を確認したい。最低でも16GBあることが望ましい。格安タブレットの中には、ストレージが4GBや8GBの物もあるので注意したい。
次に見るべきは、microSDカードスロットの有無だ。これがあれば、microSDカードで内蔵ストレージの容量を追加できる。本記事で紹介する10台のAndroidタブレットは全てmicroSDカードスロットを装備しており、ストレージを増設できる。
処理性能にも注目したい。CPUは種類による性能差があり、動作周波数、コア数などが記載されているスペックだけで比較するのは難しい。ただ一般的には、動作周波数の数値が高く、コア数が多いと性能がよい。例えばデュアルコア(2コア)よりもクアッドコア(4コア)、クアッドコアよりもオクタコア(8コア)のほうが性能はよい。
メモリー容量も重視したい。メモリーはアプリを一時的に展開できる場所で、容量が多いとアプリやファイルを同時に起動しやすい。メモリーを大量に使うゲームアプリや、画像・動画を編集するアプリを使用するとき、メモリーが多いとアプリの動作が遅くならない。Androidタブレットを普通に使うのであれば1GBもあれば十分だが、それ以下の製品もあるので注意したい。
OSはなるべく新しいバージョンのものを
「7型」「8型」「10型」は画面の対角線の長さ(型=インチ)を示す。数値が大きいと画面サイズが大きくなる。画面解像度も重要だ。画面解像度は画面が表示できるピクセル数で、「1080×1920」ドットというように記載されている。画面解像度の数値が大きいと画面は細かくきれいに見える。
AndroidタブレットはOSのバージョンにも注目したい。最新のAndroidは「Marshmallow(マシュマロ)」と呼ばれる6.0だが、現在はグーグルのNexusなどの一部の端末のみでの採用にとどまり、他の機種にはそれほど普及していない。
現在のAndroidタブレットで一般的なのは、6.0の前のバージョンとなる5.0や4.2だ。現在公開されているアプリのほとんどは、Android 4.0以上があれば動作するため、5.0や4.2でも問題ない。ただし、今後はOSが古いと最新のアプリが動かないといったこともあり得る。長く使うのであれば、なるべく最新のOSを選びたい。機種によってはメーカーから最新OSのアップグレードが提供されることもあるが、格安タブレットの場合は期待しないほうがいい。
(ライター 田代祥吾)
[日経トレンディネット 2016年2月12日付の記事を再構成]
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