液晶の角度やペンの収納 これだけ違う2イン1PC
満足する2イン1パソコンを選ぶには、CPUやストレージ、オフィスといった基本スペックのチェックだけでは不十分だ。2イン1ならではのポイントがある。購入後に後悔しないように、ここでは5つのポイントを押さえておこう。
ポイント1:回転・着脱機構
1つめは、2イン1の肝である回転・着脱の機構だ。回転式は通常、タブレット利用時にキーボード面が裏側に来る(図1)。指がキーに当たって持ちにくかったり、置いたときに接地したりするので、気になる人もいるだろう。少数だが、キーボード面が裏側に来ないタイプもあるので注目だ。
一方、着脱式はキーボードを取り外せるので持ち運びしやすい。装着はマグネット方式が主流だ(図2)。ただし、しっかり固定されないケースもある。よく持ち歩くならロック機構を備えたモデルが安心だ。着脱式で注意したいのは、液晶の角度調整機構(図3)。中には、液晶の角度が固定で調整できない場合もあるからだ。キーボードよりタブレット側が重いので、タイピング時のバランスも確認したい。
ポイント2:キーボード
2つめはキーボード。回転式に比べると、着脱式には携帯性を重視し、ストロークが浅めの製品がある(図4、図5)。入力のしやすさは個人の好みがあるので、実際に試すのが確実だ。
ポイント3:ペン
入力性では、「デジタイザー」と呼ばれるペンも重要。ペンによって書き心地が違ううえ、筆圧の検知段階にも差がある(図6)。また、本体やキーボードに装着か収納できるかどうかも、意外に見逃せないポイントだ(図7)。ペンの使い勝手は、手書き入力用のアプリにも左右される。通常はワンノートが付属するが、独自アプリを用意する製品もある(図8)。
ポイント4:駆動時間と重さ
バッテリーの駆動時間と重さは併せてチェックしたい項目だ。携帯用ノートで特に重視されるが、とりわけ着脱式の2イン1は、タブレットとキーボードの両方にバッテリーを搭載した変わり種もある(図9)。
ポイント5:拡張性
最後はインタフェースの充実度、いわゆる拡張性だ。薄型軽量化のために、拡張性が乏しいケースも見受けられる。例えば、USB端子とSDカードスロットはマイクロタイプを採用する製品が多く、フルサイズは少ない(図10)。また、着脱式のタブレットを持ち歩きたい人は、タブレット側だけに搭載する端子も要チェックだ。ディスプレイ出力の端子は機種によってまちまち。外出先でプロジェクターなどに接続したい場合は、必要な端子の有無を見極めたい(図11)。
(ライター 五十嵐俊輔)
[日経PC21 2016年3月号の記事から再構成]
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