PC中心かタブレット志向か 2イン1PC選択法
2イン1パソコンには、実は「回転式」と「着脱式」の2つのタイプがある。回転式は、ヒンジを軸に液晶が360度回るタイプで、「コンバーチブル」ともいう。
着脱式は、キーボードの取り外しが可能で、タブレット単体でも使えるタイプだ。こちらは「デタッチャブル」とか「セパレート」とも呼ばれている。どちらのタイプもタブレットとして使えるように液晶はタッチ対応している。
両タイプの主なモデルを下の図に挙げた。外観で比べると、回転式のほうは標準的なノートパソコンだ。一方の着脱式は、スタンドやキーボードの形状が機種によってさまざまなことがわかる。価格帯は、回転式が5万円台~20万円台と幅広いのに対し、着脱式は10万円以下が中心で、4万~6万円クラスの手ごろな製品が多い。
下の図に、両者の基本スペックの傾向をまとめた。液晶サイズは回転式が11.6~13.3型で、着脱式は10.1~12.5型とやや小さい。CPUは、回転式は処理能力の高いコアiやコアm搭載モデルが多いが、着脱式は省電力性を重視したアトムが主流。重さはタブレット単体で持ち運ぶなら、400~700グラム台と軽い着脱式が有利だ。例外的な製品もあるが、回転式はノートパソコン志向、着脱式はタブレット志向と考えるとわかりやすい。
最新モデルが搭載するウィンドウズ10は、キーボードの回転や着脱を検知して、「デスクトップモード」と「タブレットモード」を自動で切り替えられる。
デスクトップモードは、文字通りデスクトップ画面が表示され、スタートメニューを備えるモード。タブレットモードは、ウィンドウズ8で導入された「スタート画面」と同様、タッチ操作に適したモードで、2イン1パソコンなら、2つのモードを便利に使い分けられるのがメリットだ。
(ライター 五十嵐俊輔)
[日経PC21 2016年3月号の記事から再構成]
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