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海外ドラマ最前線、上半期の注目4作を紹介

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NIKKEI STYLE

 地上波、ケーブル局、動画配信サービスが競い合い、次々と話題作が生まれる米国テレビドラマ界。上半期にブルーレイ&DVDリリースや日本初放送される中から注目作4作品を解説しよう。

オスカー級俳優が次々テレビへ、ヒット映画を基にしたドラマ化も

映画界のスターがこぞってテレビへ進出しているのが近年のトレンドだが、その流れはさらに加速している。『TRUE DETECTIVE/トゥルー・ディテクティブ』はオスカー俳優のマシュー・マコノヒーと、ウディ・ハレルソンという映画界の実力派俳優の顔合わせが話題を呼んだ。全米で大ヒットしている音楽業界の内幕もの『Empire 成功の代償』の主演テレンス・ハワードは、映画『ハッスル&フロウ』でオスカー候補になった俳優だ。『殺人を無罪にする方法』で辣腕の女性弁護士にふんして2015年エミー賞を受賞したヴィオラ・デイヴィスも、映画『ヘルプ~心がつなぐストーリー~』でオスカー候補にもなった実力派。『トゥルー・ディテクティブ』を製作したケーブル局HBOは早くから映画スターが出演する話題作を製作してきたが、2016年は『ウエストワールド(原題)』に大御所アンソニー・ホプキンスが出演することも話題になっている。

その『ウエストワールド(原題)』にみられるように、ヒット映画のテレビドラマ化も近年のトレンド。『12モンキーズ』はブルース・ウィリス、ブラッド・ピットらの豪華キャストで95年にヒットしたSF映画のドラマ化。ただし、設定は映画と同じだが、ストーリーはドラマのオリジナルで進む。このように、映画の世界観をベースにしながら大きくアレンジを加えるのが最近の傾向。同様のケースに『FARGO/ファーゴ』、また『サイコ』を基にした『ベイツ・モーテル』のように映画の前日談を描くケースも増えている。

『殺人を無罪にする方法』

 どんな手を使ってでも無罪を勝ち取る弁護士が抱える秘密

『グレイズ・アナトミー』や『スキャンダル』などのヒットメーカー、ションダ・ライムズが製作総指揮を務めるリーガル・サスペンス『殺人を無罪にする方法』。全米で2014年の放送開始以来、高視聴率を続けているヒット作だ。

ヒロインのアナリーズ・キーティングはフィラデルフィア在住の敏腕弁護士。あらゆる手段を講じて被告の無罪を勝ち取ってきた彼女は、率直な物言いで周囲からも一目置かれている。自身の弁護士事務所を構える一方、ロースクールの教授でもある彼女が講義で教えるのは"殺人を無罪にする方法"。講義初日から学生たちに難題を出す彼女は優秀な学生をインターンとして採用していた。選ばれたのは、コナー、アッシャー、ミカエラ、ローレル、補欠で合格したウェスの5人だった。

彼らはアナリーズの事務所の弁護士ボニーとフランクと共に、アナリーズが担当する裁判の助手として奔走。"殺人を無罪にする方法"を実践を通して学んでいく。そんななか、アナリーズの夫で同じ大学で心理学の教授を務めるサムの教え子ライラが行方不明になる。さらに学生たちは、ある殺人事件に関係していく……。

1話完結型でアナリーズが担当する裁判を巡るストーリーが描かれると同時に、シーズンを通して2つの殺人事件に絡む物語が展開。第1話の冒頭から3カ月後に起こる衝撃の事実が発覚し、そこから一見ベーシックなリーガル・サスペンスのように進行しながら、2つの殺人事件が巧妙に絡み合って、先が読めない怒涛の展開にぐいぐいと引き込まれる。

タフなヒロインが大活躍

恋愛ドラマの『グレイズ・アナトミー』で成功した製作総指揮のションダ・ライムズだが、近年はタフなヒロインがリードするスリリングなドラマによって一層評価を高くしている。本作はまさにこのタフなヒロインが活躍するドラマ。ストーリーが進むほど、アナリーズという人物への興味が深まり、いっそう謎めいたものになる。

それだけに、主役の存在感なくしてこのドラマは成立し得ないわけだが、そんなハードルを軽々とクリアしてみせたのが、主演のヴィオラ・デイヴィスだ。映画『ダウト~あるカトリック学校で~』でアカデミー賞助演女優賞、『ヘルプ~心がつなぐストーリー~』で主演女優賞にノミネートされた実力派の彼女は、本作でも求められるヒロイン像を見事に体現。有能な弁護士として全身からみなぎる自信、ひよっこの学生はもちろんのこと、裁判でやり合う相手検事もひとにらみで制する圧倒的な存在感、誰に対しても厳しくクールに接する一方で、時折見せる弱さや、心を許した相手に見せる別の顔。決して一筋縄ではいかないアナリーズという複雑なキャラクターをリアルに肉付けしている。

(ライター 幕田千宏)

『12モンキーズ』

 過去に戻り、人類滅亡を阻止 タイムトラベルSFアクション

ブルース・ウィリス、ブラッド ・ピットら豪華キャストが共演した1995年のSF映画『12モンキーズ』を原作にした最新SFアクションドラマ。映画版からタイムトラベルSFとしての着想や登場人物名を借り、独自のノンストップ・サスペンスを繰り広げたのが斬新。全米ではSF専門局サイファイ・チャンネルで2015年1月から放送されている。

 謎のウイルスによって人類のほとんどが死滅した2043年。受刑者のコール(『NIKITA/ニキータ』でバーコフを演じたアーロン・スタンフォード)は、ウイルスが猛威を振るったであろう2015年にタイムマシンで送られるはずが、2013年に到着してしまう。コールと、ウイルスを発見したと考えられる女性科学者カサンドラ(キャシー)・ライリー博士(『SUITS/スーツ』でカトリーナ役を演じたアマンダ・シュル)という、ダブル主人公の物語にしたのが映画版と大きく異なる点だ。

映画版と異なる趣向が満載

近未来から過去に飛んだコールはキャシーと出会い、2人でウイルスがいつどうやって世界に広まったかを調べるうちに、ウイルスを広めた集団「12モンキーズ」をマークするように。しかし、映画版と異なり、「12モンキーズ」の正体はなかなか明かされない。

さらに、以下のような趣向も映画版と異なる。まず、映画版以上に未来の描写が多い。未来でコールは女性科学者ジョーンズ(バルバラ・スコヴァ)の指示に従うが、そこに至るまでの過程を描くことで、コールのミッションに対する固い決意を表現。また、未来ではスカベンジャーと呼ばれる暴徒たちが暴れ、ジョーンズら秩序を重んじる面々と軋轢を生んでいく展開だ。スカベンジャー出身のコールと親友ラムゼ(『OZ/オズ』でミゲル・アルバレス役を演じたカーク・アセヴェド)の友情がどう続くのかも見ものだ。

また、コールはウイルスの拡散を防ぐため、未来と2010年代を何度も行き来する。従来のタイムトラベルSFは、同一人物が同じ時代で会ってはいけないなどといった「タイム・パラドックス」を重視するか、勢いにまかせて重視しないかに分かれていた。だが、本作は、パラドックスがあまり起きないと思わせながら、意外な局面で起きる、そのさじ加減が絶妙だ。『24 -TWENTY FOUR-』以降定着したノンストップ・サスペンスのジャンルと、繊細さを重視するタイムトラベルSFを見事に結合させるのに成功した。

第1話の監督は『THE EVENT/イベント』『HELIX-黒い遺伝子-』『アフェア 情事の行方』でも第1話を監督したジェフリー・ライナー。連続ドラマ好きをどう引きつけるか知り尽くした、名職人の手腕が光る。

(ライター 池田敏)

『TRUE DETECTIVE/トゥルー・ディテクティブ』

 演技派の2大映画スター競演  連続殺人事件の闇を追う刑事

2014年、HBOで放送が始まるや、大きな評判を呼んだドラマシリーズが『TRUE DETECTIVE/トゥルー・ディテクティブ』だ。マシュー・マコノヒーとウディ・ハレルソンという実力派俳優のダブル主演で描かれるのは、ある連続殺人を巡る濃密なクライムサスペンス。

舞台はルイジアナの田舎町。1995年に起こった連続殺人事件と酷似した殺人事件が発生し、当時の担当刑事だったハートとラストが参考人としてルイジアナ警察に呼び出される。既に引退し、10年近く音信不通だった2人は別々に事情聴取され、かつて担当した事件をそれぞれに語り始める。

17年前、ドーラという娼婦が遺体で発見された。オカルティックな現場状況と残忍な手口から、宗教儀式に絡む殺人が疑われ、やがて事件は連続殺人の様を見せていく。わずかな手がかりを追う2人だが、真犯人にはたどり着けずやがて事件は迷宮入りしてしまう。12年、警察からの聴取の帰りに再会したラストとハート。ラストは警察を辞めても1人で真犯人を追い続けていた事をハートに明かし、彼に協力を求める。ある理由から疎遠になっていた2人だったが、この新たな連続殺人事件を機に、95年の事件解決に乗り出していく。

映画のような仕上がり

小説家で『キリング/26日間』の脚本家でもあるニック・ピゾラットが書き下ろした完全オリジナル脚本を、映画『ジェーン・エア』の監督キャリー・フクナガが映像化。エピソードごとに監督が変わることが多いテレビシリーズには珍しく、キャリー・フクナガが全エピソードの監督を担当している。そのため非常に映画的な色合いが濃く、8時間の映画を見るような仕上がりになっている。

オカルティックな連続殺人事件がポイントにありながらも、キャリーは決して派手な演出に頼らず、あくまでも人間ドラマとしてリアルな描写を徹底し、主人公の2人の刑事をはじめとした事件に関わる人間たちの闇を浮き彫りにしていく。味わい深いドラマに仕上げたその手腕は高く評価され、第66回エミー賞でドラマ部門の監督賞を受賞した(他の部門も含め全5部門で受賞)。

人間ドラマを重視した秀逸な脚本と演出にひかれ、集まったのは映画界の実力派たち。キャラクターに命を吹き込んだ実力派俳優たちの競演を、とことん堪能できるのもこのドラマの魅力だ。

刑事としての能力は突出しているが、一匹狼的で周囲からは変人扱いされていたラストを演じるマシュー・マコノヒーと、彼とは正反対に周囲からの人望が厚い反面、独善的な一面も持つ相棒ハートを演じるウディ・ハレルソンの、ストーリーが進むほどに互いに真価を発揮していく演技対決は大きな見どころになっている。

(ライター 幕田千宏)

『Empire 成功の代償 シーズン2』

 音楽業界の帝王の後継者をめぐる愛と憎しみのドラマ

『Empire 成功の代償』の主人公は音楽業界を牛耳るヒップホップの帝王、ルシウス・ライオン。ある日、突然の余命宣告を受けた彼は、自らが築き上げた帝国、エンパイア社を3人の息子のうちのたった1人に譲り渡すことを決意。熾烈な権力争いが幕を開ける。

シェークスピアの『リア王』とジェームズ・ゴールドマン原作の『冬のライオン』をモチーフとしているが、昼メロ的なテイストを盛り込んで、感情移入できるように描いているところが本作のポイント。実はあの人が本当の父親だった!的な仰天サプライズが満載で、後ろ暗い秘密は必ず暴かれ、ドキリとさせられるお色気シーンもある。全米で毎週、視聴者数が増加したのは、口コミで面白さを知った視聴者、録画で楽しんでいた視聴者らがこぞってリアルタイムで見始めたからだろう。

ジェットコースターのような波乱の物語を演じるキャストは、超一流の実力派ぞろい。スラム街からヒップホップ界のトップへとのし上がったルシウスを演じるのは、テレンス・ハワード。映画『ハッスル&フロウ』では吹き替えなしのラップを披露し、アカデミー賞主演男優賞候補となったツワモノだ。ルシウスの元妻クッキーには、同作でテレンスと共演したタラジ・P・ヘンソン。『パーソン・オブ・インタレスト』で演じたタフな女刑事とは全く真逆の、17年間も刑務所に入っていた強烈なキャラクターを好演。金ぴかの巨大アクセサリーに全身ヒョウ柄といったド派手な衣装に身を包み、痛快な毒舌を吐くクッキーに全米は熱狂。タイム誌の「2015年最も影響力のあった架空キャラクターのNo.1」に選ばれたほどだ。

豪華ゲストの出演も話題に

後継者争いをする息子たちには、無名だが才能ある若手が抜てきされた。ラッパーの三男ハキーム役のブリシャー・グレイは、シングルマザーの母親の家計を助けるためにストリート・パフォーマンスをしていた苦労人。本作で演技初経験と思えない輝きを放ち、米フォーブス誌が選ぶ「世界を変えた30歳未満の30人」の1人に選出。美声シンガーの次男ジャマル役のジャシー・スモレットは、本作のパフォーマンスがきっかけで、コロムビア・レコードとアルバム契約を締結している。

そして、ストーリーをより盛り上げているのが、その音楽。音楽総指揮は、スーパー・プロデューサーのティンバランドが担当。マドンナ、ジェイ・Z、ビヨンセ、リアーナ、ジャスティン・ティンバーレイクといった多くの大物アーティストを手掛けた彼が、本作に登場する楽曲のほとんどを書き下ろしている。シーズン2にはマライア・キャリー、アリシア・キーズ、オプラ・ウィンフリー、ピットブル、Ne-Yo、レニー・クラヴィッツなどが出演する。

(ライター 田嶋真理)

[日経エンタテインメント! 2016年3月号の記事を再構成]

日経エンタテインメント! 海外ドラマ・バイブル2016 (日経BPムック)

編集:日経エンタテインメント!
出版:日経BP社
価格:1,296円(税込み)

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